マンガ『片翼のラビリンス』のタイムリープが切なくて
タイムリープという、すごく大好きな題材が使われていて、好奇心で読み始めました。 マンガ『片翼のラビリンス』(くまがい杏子著・小学館)全10巻。
読み進めれば、読み進める程、物語の世界にのめり込んでいきました!! とにかく、面白くて!!
中でも、ヒロインが恋で悩む姿は、なんとも健気で痛々しくて。 10代ならではの悩みなんてなくして、目一杯楽しんで欲しい…なんて思わず手を差し伸べたくなるほど!
そんなどん底から、ビックリな展開が起こって…目が離せなくなっちゃうんです!!
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今回は、マンガ『片翼のラビリンス』全10巻のネタバレ感想を書きます。 結末も含みますので、苦手な方はご注意ください。
マンガ『片翼のラビリンス』全10巻のざっくりしたあらすじ
勉強が苦手で、ゲームが大好きな・小栗 都(おぐり みやこ)。 頭の出来について、美人で頭のいい姉・蛍(ほたる)と、よく比べられては、落ち込む。
だが、蛍はなによりも都のことが大好きで、どちらかと言えば過保護なくらい。 都が蛍を恨むことは、全くなかった。
仲の良い姉妹に亀裂が入ったのは、蛍に彼氏ができてから。 彼氏の名前は、時原大翔(ときはらひろと)。 都の同級生で、都が長年片想いをしていた相手だった。
大翔に告白をする前に失恋し、姉の恋人になったことで、苦しい日々を送る、都。 そんな都を心配していたのが、大翔の友人・城田 司(しろたつかさ)と、都の親友の華本桃子(はなもとももこ)だった。
ある日、都は司に「大翔のことが好きだったのに、お姉ちゃんの彼氏になっちゃうなんてー…」と、苦しい胸の内を話す。 その場面を目撃した蛍は、都を傷つけていたことを知り、大翔と別れる。
都は仲の良かった2人を別れさせるつもりはなかったのに…と、後悔し「もしも、過去に戻れたら」と願うようになる。 そんな都の前に、天使の羽根を模った鍵が送られてきた。
「学校の屋上の扉を、この鍵で開けると、過去へ戻れる」というのだ。 怪しいと思いながらも、どうすればよいのかわからなくなった都は、鍵を使って過去へ跳ぶ。
軽い眠気に襲われ、都が次に目を開けると、そこは2年前の世界だった。 大翔と蛍が、付き合う前の世界…都は、2人が出会う前に大翔に告白をする。 自分の中の恋心に、ケジメをつけるために…ところが、都と大翔は付き合うことになった!
大翔に告白するだけで満足だったハズの都だが、大好きな大翔の傍に居られることになり、どんどんと欲が出てくる。 なんとか大翔と蛍が、出会わないように奮闘する都。 しかし大翔と蛍は、出会ってしまう。
結局、大翔は蛍に一目惚れをして、都は自ら身を引くことになる。 それを知った蛍は、激怒!大翔と距離を置いてしまう。
悲しむ2人の姿を見て、自分のやりたかったことは、本当にコレだったんだろうか?と、悩む都。 そんな都に、司と華本が「自分たちも、タイムリープしてきた」と、告げる。
司と華本は、都が自殺した後の世界から、タイムリープしてきたと言う。 都は、仲の良かった大翔と蛍を、別れさせてしまった後、自ら命を絶っていたのだ。
都の葬式で、司の鍵を見つけた蛍が、タイムリープの話を知り。 偶然その場に居合わせた華本も、鍵を持っていた。 そして蛍は、自分の鍵を司と華本に託した…「妹を死に追いやった自分には、タイムリープする権利はない」と。
蛍は、司と華本に「どうか、都を救ってください」と、頭をさげる。 司と華本は、都を自殺させないために、タイムリープを繰り返していた。
都は、大翔と蛍の仲を取り持とうとする内、司が自分のために気が遠くなるほどタイムリープを繰り返していたことを知る。 不器用ながらも、必死に自分のことを想ってくれていた司に気づき、都は大翔への長年の想いがふっきれる。
やっと両想いになった、都と司。 そこへ、未来から司の鍵を奪ってタイムリープしてきた、大翔が現れる。 蛍と別れるきっかけをつくり、司までも奪っていった都が許せないのだと言う。 大翔は鍵を使い、過去へ跳びこれまでの時間をリセットしてしまった。
大翔と蛍の仲睦まじい姿を見て、落ち込む都…また、時間は繰り返されていた。 2人に自分の気持ちがバレ、別れる決断をした蛍に詫びるため、都は命を断とうとする。 そこへ現れたのは、30年後の未来からタイムリープしてきた、司だった。
司は都の死後、30年かけてタイムリープする鍵をつくった。 そして過去の自分たちに、やり直しをさせる機会を与えたのだが、結果はいつも都が死んでしまうというもの。 その結果を変えるため、都一人で新たな鍵を持ってタイムリープするように、とアドバイスする。
司に未来からサポートをする…と約束された都は、1人でタイムリープして入学式からやり直す。 都は司に告白し、大翔と蛍を出会わせることにも成功! ところがタイミングが悪く、好きという気持ちがどんどんすれ違ってゆく。
「もう一度、やり直したい」そう思い、新たな鍵を使った都の前に現れたのは、未来の司だった。 この鍵を使うと、一時的に未来の自分の身体に入れるらしい。 司からアドバイスを受け、元の時間に戻る都。
行き詰り、「もうダメだ!」と落ち込みながらも、「絶対に、みんなで幸せになるんだ!!」という気持ちを強めてゆく。 すると、大翔と蛍が両想いになり、都も遅れて司と両想いになれた。
現在の司は新たな鍵の仕掛けにより、これまでのタイムリープしてきた記憶も取り戻すことができた。 本当の両想いになれた、都と司。 2人は末永く幸せに暮らしてゆく―…。
司クンが男前過ぎてトキメキがとまりません!!
はじめは…「ふむふむ。主人公の都ちゃんが、タイムリープして奮闘するのか」と、都ちゃん1人で出来る範囲のことを想像しながら、読み進めていました。 ところがどっこい!! 司クンや、華ちゃん(華本さん)までタイムリープしてきていたとは…。 しかも2人のほうが、タイムリープ歴が長いときている!!
そして一番驚いたのが、都ちゃんが自殺をしてしまったということ。 読み進めていくと、その心情も明らかになってゆくのですが。 そこまで重たいお話だとは、思っていませんでした。
なんていうか…都ちゃんの命がかかっているタイムリープなんだと思うと、手に力が入って来て。 1コマ1コマを読むときの熱量まで、上がりました。
この作品で一番「男前だなー」と思ったのは、司クンです。 都ちゃんを助けるために、タイムリープを研究し、装置をつくり。 30年前の自分に手渡し、その自分が何度も…多分、数えきれないくらいタイムリープして、都ちゃんを助けるために、いろんな方法を試すんです。
もうこの、司クンの奮闘ぶりは是非とも本編を読んで、萌えていただきたいっ!! どんだけ都ちゃんが好きなんだ!こんにゃろうっ!!と、頬っぺたぐりぐり引っ張りまわしたくなります。 ツンデレが、こんなに似合うキャラ…そうはいません!!
片翼の翼の鍵が、使えなくなる条件がまた胸キュンでしたしっ!! 全10巻なんですが、本当にあっという間に読み切ってしまいます!! 物語にぐいぐい惹き込まれていくんですよー!!
思いっきりハマってしまった作品なので、オススメです!! 今、気になっているのは、くまがいさんの作品で『あやかし緋扇』。
こちらも面白そうで、全巻購入したくてウズウズしています!!