こめなべ

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マンガ『サイン』【特装版】全2巻ネタバレ感想

こめなべ-20161204

次から次へと展開してゆく事件に惹き込まれました

コミックシーモアの読み放題で、見つけました。
マンガサイン』(高橋みさ:画、金銀姫:作・ソルマーレ編集部)。

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ミステリー・サスペンス枠にあったものの、淡々と終わりそうな物語だな…と思って、読みだしたのですが!!
読み始める前に想像していたよりも、はるかに面白かったです!
次から次へと展開してゆく事件がまた―…!!

今回は、マンガ『サイン』【特装版全2巻ネタバレ感想を書きます。
結末も含みますので、苦手な方はご注意ください。

マンガ『サイン』【特装版】全2巻のざっくりしたあらすじ

人気アイドルグループ“ヴォイス”のメンバー、ソ・ユニョンがコンサートの公演中に、控室で亡くなった。
新人検視官のコ・ダギョンは、先輩検視官と共に現場検証を行う。

しかし、控室はもちろん周辺も人の出入りが多く、現場の保存状態は最悪だった。
控室前の監視カメラのテープまで、紛失してしまう程に。

なんとか検証を終えたダギョンたちは、国立科学捜査研究院の天才法医官、ユン・ジフンの元へ資料を持って行く。
ところが「使い物にならない!」と、突き返されてしまう。

取りつく島もないジフンの態度に、憤るダギョン。
ダギョンは、ジフンの講演会で話を聞き、彼の「声亡き者の最期の声を聞く、唯一の友でなければならない」という言葉に背中を押されて、検視官になったのだ。

憧れていた人に、失望しているダギョンの前で、ソ・ユニョンの解剖について検事の
たちと揉め始める。
ジフンに解剖させないー…というのだ。

検察の態度に不信感を募らせたジフンは、ダギョンを巻き込んで、上の許可なくユニョンの解剖を始める。
そしてユニョンの死因を「鼻腔閉塞による窒息死。他殺」と、断定。

ユニョンの喉頭に、青い繊維が残っていたことが、決め手となった。
そこへ「ユニョンを殺した人間が、自首してきた」との報せが入る。
名前は、イ・スジョン。
青酸カリで毒殺した、という。

スジョンの証言と一致しない…という理由で、ジフンたちの元にあった証拠も検察に奪われてしまった。
さらに、ジフンが証拠を捏造したとされ、懲戒会議にかけられてしまう。

その場で無実を訴えるジフンだったが、誰も彼の言葉に耳を貸そうとしない。
ジフンは、証拠捏造の罪を着せられてしまった。
地方へと異動になる、ジフン。

一方、ダギョンは先輩検視官の家で、無くなったハズの監視カメラのテープを発見。
先輩が報酬のために、証拠を隠滅したことを知る。
ダギョンは検視官を、辞職。

1年後。
科学捜査研究院 南部分院に、ジフンとダギョンの姿があった。
ダギョンは、法医官になって戻ってきたのだ。
そしてジフンの下で、ダギョンは法医官としての知識を深めてゆく。

口喧嘩しながらも、2人で様々な事件を解決する内、ダギョンとジフンの絆も深まっていった。
しかし義父の死を境に、姿を消してしまうジフン。
ジフンの行方を気にしながらも、ダギョンは待ち続けた。

そんな時、1年前に亡くなったソ・ユニョンの死に、大物政治家が関わっているというスクープ記事が発表される。
容疑者として逮捕されていたイ・スジョンも、獄中で亡くなったことを知る、ダギョン。

ダギョンはスジョンの無実を晴らすことで、真犯人を見つけたいと、検事のチョン、刑事の
と共にユニョンの再捜査を独自に始める。
ダギョンたちは、物的証拠となりそうなスタッフジャンパーを、当時のスタッフから入手することに、成功。

真犯人は誰なのか?!

ジフンを待ち続けるダギョンの前に、彼が姿を現わす。
それは戻って来た…というよりも、ジフンが調べて回ったことを、ダギョンに伝えるためだった。

ジフンは決定的な証拠を掴めなかったため、マスコミに情報をリークし、誰かが動き出すのを、待った。
顧問弁護士のチャン・ミンソクが、動いたー…。
彼は次期大統領候補のカン・ジュンヒョクの、顧問弁護士をしている男だ。

獄中で亡くなったスジョンは「カン・ソヨンに頼まれていたが、ユニョンを殺していない」と、証言していたらしい。
カン・ソヨンは、カン・ジュンヒョクの娘。
ミンソクはジュンヒョクの地位を守るために、ソヨンの罪を揉み消そうとしているのだ。
ジフンは、ジュンヒョクが真犯人だと推理する。

決定的証拠が掴めない中、ジフンとダギョンは直接ソヨンに会って、推理をぶつけた。
するとソヨンは、悪びれた様子もなくユニョンを殺したことを告白する。
“自分は絶対に捕まらない”という、自信があるのだ。

人の心理を読むことに長けているソヨンと渡り合うため、ジフンはホテルの一室に彼女1人を呼び出す。
ソヨンを追い詰めようとすればする程、彼女の力によってジフンや彼の周囲の人間が追い詰められていった。
ジフンは犯行に使った手袋とクッションを、ソヨンに返す代わりに自分たちから手を引いてくれと頼む。

ジフンにメールで呼び出されていたダギョンが部屋へ行くと、ジフンがベッドの上で亡くなっていた。
経緯をチョン検事たちに話すと、ジフンの解剖を任される、ダギョン。
ダギョンは、ジフンの喉頭から繊維を発見。
ユニョンと同じく、死因を「鼻腔閉塞による窒息死。他殺」と判断する。

シラを切り通すソヨンの前に、チョン検事たちが、ジフンのスーツに仕込まれていた、隠しカメラの映像を突きつける。
ソヨンやミンソク、そして科捜研の職員たちの前で流された映像には、ソヨンがコーヒーに微量の青酸カリを入れる場面が映っていた。
ソヨンは、コーヒーを飲んで弱ったジフンに馬乗りになり、クッションで鼻と口を覆って窒息死させていたのだ。

映像の中にはジフンが、ソヨンに自分を殺させることで、証拠としようとする姿も映っていた。
それを見た人々は、ようやくソヨン逮捕に踏切る。

ダギョンは、事件後。
ジフンの意志を継ぎ、法医官として生きて行く覚悟を決め、1人で歩き出すー…。

ジフンが命まで懸けるとは思いませんでした!!

ガッツリ、かなりガッツリな物語でした!!読み応え充分!!!
上のざっくりしたあらすじには書いていませんが、連続殺人事件にもダギョンとジフンは巻き込まれます。

ジフンを信頼してやまない、ダギョンと。
成長してゆくダギョンを、頼もしく思い始めるジフン。
2人の信頼関係が、この事件を機に深まってゆくのですが…恋愛モードになりそうでならないところが、なんとも切ない!!

特にダギョンは、ずっとジフンの考え方に憧れていて、それで仕事まで決めてしまったほどです。
できることなら、想いを叶えて欲しいと思いました。
ジフンだって、ダギョンのことを心憎く想っていたハズですから。

なのに。
真犯人を捕まえる為、自らの命まで犠牲にしてしまったジフンには、ビックリしました!!
ダギョンがジフンを解剖するまで、「いや、これはこの後生き返るパターンだって!」と、本気で思っていましたから。

ダギョンのこと、信頼し過ぎですよジフン。
自分が居なくなった後のダギョンも、大丈夫だって思ったからこその行動だったのでしょうから。

悔やまれます。
ダギョンとジフン…2人で生き残る道だって、あっただろうに…って。
ソヨンなんかに命をくれてやるなんて、勿体無いって気づくべきだったんですよ!

田舎暮らしになっても、幸せになって欲しかったなぁ。