こめなべ

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アニメ『サクラダリセット』第1話ネタバレ感想-なんて詩的で刺激的

こめなべ-20170509

会話がもはや禅問答!本当に中学生なの?!

2017年4月5日よりTOKYOMX他で放送されている、アニメサクラダリセット』。 Huluでも、現在配信中です。 「あなたにオススメ」な作品として、このアニメが表示されたので、見てみることにしました。

時間が戻る…ということで、『時をかける少女』的な作品かと思えば、マンガ『ドロップフレーム』のような雰囲気です(当者比)。

第1話「MEMORY in CHILDREN 1/3」は、正直1回見ただけでは、内容が頭に入ってきませんでした。 メインキャラたちの中学生とは思えない、詩的で奥深い言葉のやりとりに耳を奪われてしまいます。

会話は、淡々としたリズムで進んで行くのですが…会話というよりも、禅問答に近いレベル。 結局、4回見てなんとなく本編の筋を掴めた感じです。

今回はアニメ『サクラダリセット』第1話のネタバレ感想を書きます。 苦手な方はご注意ください。

アニメ『サクラダリセット』第1話 MEMORY in CHILDREN 1/3のざっくりしたあらすじ

浅井ケイ(CV:石川界人さん)は、咲良田(サクラダ)という街で暮らす、中学2年生。 人当たりはいいものの、彼はどこか冷めている。

4月27日。 ケイは靴箱に入っている、手紙を見つける。 差出人は同級生の相麻菫(CV:悠木碧さん)で「明日、屋上へ来て欲しい」と、書かれていた。

菫とはクラスが別で、たまに話す程度だったが、友人の中野智樹江口拓也さん)はその話を聞いて「告白だ!」と、盛り上がる。

4月28日。 断る理由もないので…と、ケイは菫の指示通りに屋上へ行く。 すると、同じく菫に呼び出された同級生の春埼美空(CV:花澤香菜さん)が居た。

2人で会話をしている途中。 道路に泣いている女のコを見つけた美空は、「リセット」と呟いた。

気がつくと、ケイは4月27日の放課後に居た。 靴箱から手紙を取り出したとき、自分が同じ時間を繰り返していることに気づく。

ケイが持っているのは、“記憶保持”。 過去の自分の五感、意識を再生する能力。

一度、見たこと聞いたこと、考えたことは、何があっても忘れない。 また状況に応じて、そのときのことを確実に思い出すことができるのだ。

日本の片隅にある咲良田で暮らす人間の約半数は、この特殊能力を持っている。 能力は、千差万別。 大半はくだらないもので、大抵は物理法則に反している。

しかし街の外へ出ると、その能力のことを忘れてしまう。 能力を使うには、咲良田に居なければならない。

2度目の4月28日。 屋上へ向かう途中、菫を見つけたケイは、彼女に何を企んでいるのかと尋ねる。 菫は、ケイと美空を引き合わせ、仲良くさせたいだけだ…と笑う。

ケイと美空。 2人でいることに、大きな意味があるのだと。 それは美空の能力“リセット”。

美空曰く、リセットで巻き戻せる時間は、最大3日。 ただし、時間を巻き戻すのではなく、全てを過去の状態に配置し直すだけで、時間を完全に消し去るものではない。 脳細胞も過去の状態に再配置されるので、人の記憶は消える…と。

その上で、美空は自分の能力にある制限について語る。 ①事前に“セーブ”していなければ、リセットは使えない セーブの効果は72時間で切れてしまう ②リセットしてから24時間経たなければ、次のセーブができない つまり何度も同じ時間を繰り返すことはできない ③リセットは美空本人にも影響する そのため美空の記憶も消え、リセットを使ったことも覚えていない

菫が突然、夏の間中3人で一緒にいようと提案する。 目的もなく集うのは嫌だと言うケイに、菫は「この中にアンドロイドがいるとしたら、誰?」という問いを提示した。 沢山話して、思考して…夏の終わりにその答え合わせをしよう、と。

ケイは美空の能力を知って、自分の能力を組み合わせれば、この世界のルールを壊せるかもしれないと考える。 早速ケイは美空に、協力を求めるがアッサリ断られてしまう。

それは美空がリセットを使うと、彼女自身も“リセットを使った”という記憶が無くなるからだ。 ケイはリセット後も、リセット前の記憶を持ち続けることができる。

これはケイの使い方次第で、能力を悪用することも可能だった。 不信感を露わにする美空に、ケイは「近いうちに、必ず信頼してもらう」と、約束する。

一方、菫は美空がどういう風に育ってきたのかを、知りたいと言い出す。 生徒会長の坂上(CV:井口裕一さん)の能力と、ケイの能力を組み合わせて、美空の過去を思い出させようとする。

美空の過去を共有したケイは、「春埼には、自己の認識がなかった」と言う。 世界中の悲しみを、全て自分のものとして捉えていたため、感情が擦り切れてしまったのだ。

だがその所為で、美空は純粋な善であることができるのだ…とケイは考える。 菫は美空だけでは、何もできないと語り、ケイが力を貸すことで人を救える力になるのだと、諭す。

そして、最近美空が気にかけている少女・クラカワマリ(CV:久野美咲さん)が、実は7年前に死んでいることを告げた。 では、今ここにいる“クラカワマリ”は、一体何者なのか?

ケイはマリに、真相を尋ねに行くー…。

菫とケイの関係がとても気になります

見れば見るほど、なんとも不思議で、謎に満ちた物語です! 注目すべきは美空のリセットと、ケイの記憶保持能力…なのでしょう。

でも私は、物語の鍵を握っている(と勝手に思ってます!)菫に、注目しています!! 彼女の能力がなんなのか、まだわかりませんが…この世界の創造主なんじゃないかと、思いました。

この“咲良田”という世界は、ケイのために作られているのではないでしょうか。 昔から潔癖症並みに正義感の強かったケイは、完璧な“善(正義?)”を求めていた。

ところが現実世界では、それは叶わず心を閉ざしていってしまう。 ケイの彼女である菫(これまた勝手に思ってます)は、彼を救うために咲良田をつくり、彼の望む“善の象徴”として、美空を置いた。

ケイが美空と関わることで、自分を取り戻すことを、菫は見守っている…のではないかと。 だって菫は、ケイのことをケイ以上に知っている感じがしますし。 ケイも…頭がキレる印象を受けるのに、菫に関しては違和感を口にしてない気がするんですよね。

あと、2回目の4月27日。 智樹とバスケをやる場面で、ケイがニヤリと笑ったところも、気になりました。 ケイらしくない、笑い方。 実は腹に一物持ってる人なのかなと、4回見て思いました。

見るたびに、登場人物に対する印象や物語の意味が、私の中で変化して行くので、それも面白く感じています。 一体、真実はどこにあるのでしょう。