表紙の可愛らしさに一目惚れして購入しました!
本屋さんで見ていて、目に入ったマンガ『日本一受難な社長の物語 BL社長 社長だってツライんだっ!!』(天城れの著・リブレ出版株式会社)。 表紙の可愛らしさに、思わず手をとってしまいました。
帰ってページをめくってみれば、主人公の山田社長がメチャクチャ可愛くて、どうしようかと! 見ているだけで思わず応援してしまいたくなる、キャラクター!!
58歳のオジサンなのに「可愛い!」という表現が、ピッタリな方でした。
今回は、マンガ『日本一受難な社長の物語 BL社長 社長だってツライんだっ!!』のネタバレ感想を書きます。 苦手な方はご注意ください。
マンガ『日本一受難な社長の物語 BL社長 社長だってツライんだっ!!』のざっくりしたあらすじ
山田卓也(やまだたくや)58歳は、ごく普通の会社で部長をしている。 定年までのカウントダウンに、憂鬱になっていると、代表取締役会長・木村勝彦(きむらかつひこ)に呼び出された。
そして、関連会社・アマゾネス出版の社長を命じられる。 マンガ雑誌の製作に携わるのは初めてだが、木村の「人を育てる人間になれ」という言葉に感銘を受け、やる気を出す。
初出勤の日、待てど暮らせど社員が誰1人やって来ない。 社員の心配をし過ぎるあまり、泣き出してしまう、山田。
社員は13時のコアタイム(フレックスタイム制で必ず出勤していなければならない時間のこと)に合わせて、一斉に出勤してきた。 出勤場所を間違えた山田は、総務部の姫野(ひめの)に叱られる。
編集部部長の萩真澄(はぎますみ)に、アマゾネス出版が製作している、BL雑誌と単行本をわけてもらう。 BLというジャンルをよく理解していない山田は、元々マンガ少年だった頃の気持ちを思い出して、わくわくしながら読み進める。
耽美な少女マンガを想像していたものの、予想以上にリアルな描写が多過ぎて、思わず泣き出してしまう、山田。 帰宅した山田は、自宅へ戻ると部屋に閉じこもり、BLマンガを読み進める。 わからないところをメモしながら、山田はBLを理解しようとしてゆく。
とはいえ、中々編集部員の人たちとコミュニケーションがとれない、山田。 悩んでいると姫野がやって来て、歓迎会をやってみたら?と提案する。
自分の歓迎会だが、みんなに喜んでもらおうと、張り切って準備を進める。 社内でも自宅に戻ってからも、飾り付け作りに励み、出し物も企画して招待状まで用意した。
当日、2時間待っても誰も来ない。 そこで姫野から、校了日だったことを聞かされる。 会社に駈けもどり、編集部にどうして誰も来てくれないんだ!と、泣きつく。
しかし、必死に仕事をこなす編集部員たちを目の当たりにして、山田は感動を覚えた。 以来、出張するたびにお土産を持って、編集部を訪れるようになる。
「気に入った!」と言われれば、同じお土産を何度も持って行くので、飽きられてしまう。 それを陰で聴いた山田は、ショックを受ける。
しかし山田はくじけずに、いろんなテイストのお土産を買って変えることにした。 喜んでもらうためには、鈍行で9時間かけて帰ることも厭わない。 その精神に、女性編集部員たちはお土産を食べ過ぎて、太ってしまったことを言い出せずにいた。
編集会議では、あまりにストレートな言葉が連発されていて、山田は聞いているだけで恥ずかしくなり、泣いてしまう。 姫野に、それは彼女たちが真剣に仕事をしているからだと説かれ、気持ちを入れ直す。
勉強が足りていなかったと反省し、山田はさらに沢山のBLを読むようになった。 編集会議に参加させてもらい、発言を許されるも「流行の次を見てください!」と、意見を却下される。
BLの面白さに目覚めた山田は、ついついその感動を分かち合いたくなってしまうが、編集部員たちには「今更」な話。 ついイライラしてしまう。
同人即売会に興味を持った山田は、編集部員たちで参加する人たちに、一緒に連れて行ってくれと頼むが…「初心者が1人で行くものではない!」と、叱られてしまった。 山田は、妻と娘を誘って人生初の同人即売会に参加する。
人の波に流され、列に並んでも欲しい本が買えない悲しみを知り。 コスプレイヤーに感動するも、撮影マナーを知らずに、スタッフの人に叱られてしまう。
同人即売会をスマートに案内して、父親の威厳を取り戻そうとしたものの、全然ダメで涙が溢れてくる。 山田は自信喪失したものの、妻と娘がそれぞれに楽しんでくれたので、喜ぶ。
ある編集会議で、初のイラスト集を出版するという話が持ち上がる。 責任者を任されたのは、入社三年目の稲垣春子(いながきはるこ)。
泊まり込んでまで頑張る、稲垣を心配する、山田。 ところが見本誌に重大なミスが見つかる! 一人でやらなければと、気負ってしまったが故のミスだった。
刷り直しとなると、一週間後の発売とサイン会に間に合わない。 どうするのかと、騒然となる編集部員たちを落ち着かせたのは、山田だった。
自ら印刷所に掛け合い、足りない特殊紙をかき集めて、どうにか発売日に間に合わせることができる。 編集部員たちに見直される、山田だったが相変わらずのマイペースと、ズレた提案には容赦なく激怒されてしまう。
自席で落ち込む山田の姿も、もはや会社の日常になりつつあった。
泣きわめいても可愛い山田社長ってズルイ!
とにかく、よく泣く主人公でした。 しかも人目もはばからずに、泣きわめくこと、泣きわめくこと。 山田社長、ある意味スゴイ!
大人になってあんな風に泣けるなんて、素直というか純粋というか。 恥ずかしくて泣き出すところは、乙女のようで可愛いかったり。
BLの面白さにハマっていく過程は、なんだか親近感を覚えました。 新しい世界を知って、そこにどんどんのめり込んでゆく楽しさは、すごく共感できます!!
山田社長の尊敬すべきところは、ちゃんと勉強して知識を増やしてゆくところです。 アンテナを広げていって、わからないところは、わかる人から教えてもらうようにする。
泣き虫だけと、打たれ強くて。 真面目で一生懸命。 応援せずにはいられなくなる山田社長なのに、どうして無性にイラッとさせられることがあるのでしょう。
そのギャップも、山田社長の魅力のように感じますが…実際傍にいたら、イラッのほうが強くなるのかなぁ。 社長と対等に喧嘩できる関係って、スゴイですよね。 逆に憧れてしまいます。
なんのかんので、仲良く仕事をしてゆかれるんだろうなぁ。 山田社長と編集部員の皆さまは。