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マンガ『水神の生贄(はなよめ)』第7巻ネタバレ感想-嫁入り前の挨拶みたいな時間に涙

有紗陽×水神様の恋の行方から目が離せませんっ!!

マンガ水神の生贄(はなよめ)』(藤間麗著・小学館)は、1巻から6巻まで読んでみて。 ヒロイン・有紗陽の表情豊かで可愛らしいところと、無感情だった水神様に、少しづつ感情が芽生えてゆく様を見守るのが面白くて萌えています!

最近はそこに"ラブな空気"が混ざって来て、ますます目が離せません!!

■マンガ『水神の生贄(はなよめ)』第1巻から6巻までのざっくりしたおさらい■
現代からいきなり古代日本の世界へ跳ばされた少女・有紗陽(あさひ)は、村の長の長男・翠葉流(すばる)に保護された。
ところが翠葉流の母は、赤毛と、グレーの瞳を持つ有紗陽を気味悪がり、水の神の生贄にしてしまう。

水神は有紗陽に興味を持ち、観察するようになる。
無邪気に情を向けて来る有紗陽に、水神の心も動かされ、ついには有紗陽を、花嫁にすると言う。

一緒に過ごす内、水神との心の距離が近くなることを喜ぶ、有紗陽。
水神が彼女を守れば守るほど、有紗陽は“水神の能力を宿す者”として、狙われてしまう。

大王が暮らす“ナガの都”でなら、有紗陽の身を守れるか…と思ったが、その国でも有紗陽の能力を狙う者が出て来る。
さらに、大王の妻になるよう命ぜられてしまった。

有紗陽の身を守るため、水神は彼女を元の世界へと戻す―…

今回はマンガ『水神の生贄(はなよめ)』第7巻ネタバレ感想を書きます。 苦手な方は、ご注意ください。

マンガ『水神の生贄(はなよめ)』第7巻のざっくりしたあらすじ

元の世界へ戻って来た有紗陽(あさひ)には、陽輝(はるき)という弟ができていた。 戸惑う有紗陽だったが、文明についていけない自分を健気にフォローしてくれる陽輝に心を開いてゆく。

一方で、水神たちとすごした世界に近い文献を読み漁り、知識を深めていった。 そんな中、有紗陽は自分の名前を呼ぶ声や、水に関わる夢を見るようになる。

ふと、ネット検索で失踪者の一覧を見つけた有紗陽は、月彦(つきひこ)のことを思い出す。 月彦の母親・真野優希が、こちらの世界の人間だったと、言っていたからだ。

有紗陽は記憶を頼りに、優希が働いていた『谷名木総合病院』を訪ねる。 そして優希のことを覚えていた人物から、彼女の写真を譲り受けた。 あの世界に引き込まれたまま、戻って来られなかった優希を想う、有紗陽。

何不自由なく生活してゆく中で、有紗陽はどうしても忘れられない人がいる…と、母親に切り出した。 母親は有紗陽が幸せに生きてきたことを喜び、娘の思うままに生きるよう背中を押す。

水神のいる世界では、日照りが続いていた。 翠葉流(すばる)は大王から、突然消えた有紗陽の所在を訊ねられるが、答えない。 有紗陽は水神の力で、元の世界へ戻ったと悟っているから。

説明しても、理解してもらえない場所。 どれだけ手を伸ばしても、届かない場所へ―…

翠葉流は、有紗陽のためだけに力を使ってきた水神に、雨乞いの儀式のときに一度だけ雨を降らせてくれないかと、頼む。 これまでいくら願っても、人のために力を使おうとはしない水神だったので、当てにはしていなかったが。

当日。 翠葉流の頼みを断ってしまったら、有紗陽が怒るだろうという理由だけで、水神は雨を降らせてくれた。 そのとき…儀式のために用意された、なんの仕掛けもない水がめの中から、ふわりと有紗陽が現れる!

儀式に参加していた民は「水の巫女様だ!」と、大歓声を上げた。

驚いたのは、水神だ。 有紗陽の身を案じて、元の世界へ返したというのに、自力で戻って来てしまったのだから。 さらに「あなたに会いたくて」と言って、微笑む有紗陽を前に。 水神は生まれて初めて、迸るほどの喜びを覚えた。

互いの想いを確認し合う頃、強大な力を持っていると判断された有紗陽は、闇を支配する神を操る男に捕まってしまう。 仲間になることを強要され、「はい」と言うまで出さないと、水神の力の及ばない"黄泉の国"に監禁されてしまった。

有紗陽の文字通り身を引き裂かれそうな痛みが伝わってきました!

本来、自分が居るべき場所の居心地が、悪くなっている…悪く感じるようになってしまった…というのは、なんともいたたまれません。 あちら側の世界へ行ってから、ずっとずっと帰りたいと思っていた場所へ、戻って来られたというのに…嬉しくないんですから。

元の世界で過ごす内、喜びよりも有紗陽の困惑がビシバシと伝わって来て、悲しくなりました。 望みが叶ってから、「これが自分の望みではなかった」と、思い知らされる苦しさ。

有紗陽の家族がまた、有紗陽のことを本当に愛して慈しんでおられて…有紗陽、幸せ者だなー!!って読んでて言ってしまうのですが。 それがまた余計に有紗陽を、苦しくさせているという…愛し愛されているからこその、苦悩。

切ない…。 切なすぎます。

でも、元の世界へ戻ってからも、水神のことが忘れられないというのは、それだけ有紗陽が真剣にあの世界を生きていた証、ですよね。 私だったら、"ここへ戻って来なければ"という、強い想いを持ち続けられそうにありません。 すぐに心が折れて、死んでそうな気がします。

実際、有紗陽は何度も命を狙われていますし…7巻ラストもかなり切迫した状況ですが…水神や翠葉流がいなければ、死んでいるでしょう。 まあ、有紗陽の持ち前の明るさとか、粘り強さ…度胸の良さがあればこそ!ですけども。

敵だらけの中で、味方になってくれる人を作れる力というのは、計算してどうにかなるものではない気がします。 最終的には、その人の魅力なのではないかと!!

水神の…"絶対に変わらない性格"さえも変えてしまった、有紗陽。 彼女が望んで選んだその先に、何が待っているのか?! 今後も目が離せません!!

……それにしても、お姉ちゃんが目の前で掻き消えてしまった、陽輝。 トラウマが増えないといいなぁ。