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マンガ『黒蔦屋敷の秘めごと』全3巻ネタバレ感想ー雪比古の愛がっ!常軌を逸してます!

こめなべ-20181222-マンガ『黒蔦屋敷の秘めごと』タイトル

ファンタジー色濃いめ、ラブ要素も濃いめ

大海とむさんの描かれる物語が好きで、さらに!! 表紙の匂い立つようなツーショットに惹かれて、この作品も読んでみることにしました。

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タイトル: 黒蔦屋敷の秘めごと(1) (フラワーコミックス) 作家名: 大海とむ ジャンル: 少女マンガ / ラブストーリー / ファンタジー 出版社: 小学館

中身もモチロン、色気のある濃い香りでいっぱいでした!! 少女マンガ的な雰囲気よりも、大人なしっとりした展開が楽しめます。

また、舞台は現代なのですが、ファンタジー要素が強いです。 強い…といえば、雪比古の”愛”がハンパないので、執着系が苦手な方は読みづらいかもしれません。 (無自覚な変態気質でもありますしね…)←どんなだ

今回は結末まで、ざっくりしたあらすじ部分に書いておりますので、苦手なかたはご注意ください。

マンガ『黒蔦屋敷の秘めごと』全3巻 のざっくりしたあらすじ

人里離れた山奥の一軒家…通称・黒蔦屋敷(くろつたやしき)。 屋敷の主人である・雁来雪比古(かりき ゆきひこ)は、大金持ちの息子。 身体が弱い雪比古は、幼い頃から入退院を繰り返しているため、1人でここに住んでいる。

梅ヶ枝千鶴(うめかえ ちづる)は、母親が家政婦として働いていた、この屋敷で育った。 歳の近かった彼女を、雪比古は気にかけ、とても可愛がってくれる。 千鶴もそんな彼を慕い、憧れていたのだが、母親の死をきっかけに、伯父に引き取られるなってしまう。

しかし千鶴は、母親の代わりに黒蔦屋敷で働くことを夢見て、家政科のある大学に進み勉強を重ねた。 卒業の日が迫ると、千鶴は雪比古の元へ戻る。 屋敷では美青年に育った雪比古が、出迎えてくれた。

いよいよ家政婦として、雪比古のために頑張ろうと意気込む、千鶴。 ところがそれ以上の勢いで、彼に甘やかされてしまう。 仕事よりも、一緒に時間を過ごしてくれ…と、まるで使用人というより、恋人のように。

身分の違いを理解している千鶴は、自分の気持ちに歯止めをかけていたのだが 雪比古の部屋に入って、驚愕する。 そこには千鶴がこれまで使用した、ありとあらゆるものが保管・展示されていたのだ

伯父たちをお金で操り、千鶴に厳しくあたることで、逃げ場を雪比古だけに仕向けていたこと。 ストーカーになるほど、大きくて重い愛を持っていることを告げられる。 さらには雪比古が持つ、ある特殊な能力についても。

雪比古の母は、病弱な息子を救いたいがため、魔物と取引することで、その命を永らえさせることに成功した。 以来、彼の身体には魔物が潜み、共同生活をしている。 魔物は力を蓄えるため、ときどき雪比古の身体から抜け出しては、人の魂を喰らいにゆく。

それは、彼の精神が発狂するほどの負担だったが、千鶴の存在が正気を保たせていた。 全てを知った千鶴は、恐ることよりも”魔物のおかげで、雪比古が生きていてくれたこと”に感謝する。 他人の命を奪うことで生きる…その罪を共に背負い、生きていくことを誓う、千鶴。

だが、雪比古の命は残りわずかとなっていた。 生きようとすることで、魔物との同化を深めてゆき、もはや人ではなくなろうとしている。 寿命が尽きれば、魔物に取り込まれ、魂ごと消えてしまうという。

本家の人間たちは、雪比古の体調などおかまいなしに、彼の能力だけを欲しがる。 彼が魔物の力を使えば、それだけ体力を奪われるというのに。

本家にとって、雪比古の存在は邪魔らしい。 お家問題に関わってくるため、現本妻・津也子(つやこ)が目の敵にしているのだ。 千鶴は1人、彼を守るべく闘う覚悟をする。

しかし、彼を守ろうとしていたのは、千鶴だけではなかった。 義理の兄・泰比呂(やすひろ)も、彼なりのやり方で雪比古を自分の母親から守っていたのだ。

ところが雪比古が魔物を体内に宿らせていて、その能力が家を繁栄させてきたと知ると、津也子は魔物と契約しようと画策する。 千鶴を泰比呂の嫁にするから、もうすぐ死ぬだろう雪比古の身体から、千鶴の身体へ移動したらどうかと。

それに対して雪比古は、自ら魔物になることを選ぶ。 魔物と一体化すれば、寿命がはるかに延びることを知ったからだ。 千鶴が天寿を全うするまで、守り続けることを条件に、身体を明け渡す。

憎しみにかられた津也子は、正気を失い。 泰比呂は、そんな母に寄り添っていくー…。 もう、2人の生活を邪魔することはないと言って。

魔物になってしまった雪比古は、人間としての感覚をなくしてしまった。 これまで通りに生活ができるのかは、わからない。 それでも千鶴は、雪比古と一緒にいることを選び、ともに黒蔦屋敷に帰ってゆく。

数十年後。 天寿を全うした千鶴の隣で、雪比古もその命を終える。 魔物は2人と暮らすうち、おだやかに姿を変えていた。 最期のとき…魔物だったものは、やさしく2人の魂を抱え、天へと舞い上がっていった。

雪比古のストーカー的愛情は、かなり常軌を逸している…

びっくりしたのは、雪比古のストーカー的愛情です!! これ、千鶴じゃなければ受け止めきれないんじゃないでしょうか。

千鶴の使用済みアイテムを展示してあるお部屋は、なかなかに常軌を逸しています。 愛用のペンとか文具品はもちろん、下着まで綺麗に額装されていたり。 水着とか制服は、マネキンに丁寧に着せてあるほど!! …あ。マネキンは頭部分がないものでした。

雪比古なら、千鶴の頭部くらい作れそうな気もするけど(かなり正確に)…さすがに思いとどまったんでしょうか。 千鶴に対して、いつか公開するつもりでいたというから、それも驚きです。 ふ、普通、隠し通さないか?!

悪いこと(千鶴が嫌がる)をしている自覚がない…いや、それも含めて楽しんでるのか(なんて厄介な)。 だから現在進行形で、収集をやめないところが、ある意味すごいなぁ…と思いました。

なんとなく魔物化してからも、収集は続けてそうな気がする。 雪比古なら、展示用に別邸くらい作りそうだし。 でも、他人には触れさせたくないだろうから、歳をとってからはどうしていたんだろう?

うっかり雪比古と千鶴の魂を天国に届けた魔物が、屋敷に戻ってきて千鶴の展示物を守護していたら、面白いなぁ。 ”魔物”って呼んでますけども、最期に雪比古の身体から出たときは、聖獣のような姿でしたから。 元がこの姿だったんだろうと、思いました。

人間に忘れられ、やさぐれた結果…魔物というか、黒い存在に落ちてしまっただけで。 ちゃんと愛情を注がれれば、綺麗な姿に戻れるんですよ。きっと。

だから、これまで魔物時代に喰らってきた魂たちも、雪比古や千鶴とともに、天に上がることができたのだ…と、勝手に思うことにします。 やはりこの2人には、大団円がお似合いです!!