こめなべ

マンガ・アニメ・ドラマや映画の感想&声劇台本置いてます

マンガ『コンシェルジュ 江口鉄平の事件簿』第1巻ネタバレ感想

こめなべ-20160815

ミステリー好きな方にオススメ!マンガ『コンシェルジュ 江口鉄平の事件簿』!

「ミステリーマンガが、読みたいなー」と、検索していて発見しました。 『コンシェルジュ 江口鉄平の事件簿』(大政喜美子著・LGAコミックス)。 まず1巻を読んだのですが、予想以上に面白くてハマりました!

コンシェルジュ江口鉄平の事件簿1 (LGAコミックス)

昔、私はシティホテルでアルバイトをしていた経験があるので、マンガの舞台になっているグランドパークホテルというホテルに、勝手に親近感を覚えています。 お客様には見えない部分で、従業員のみなさんがどれだけ奔走しているかとか…見ていて、懐かしくて。

主人公は、そのホテルでコンシェルジュとして働く、江口鉄平。 彼がホテル内で起きた事件に巻き込まれて、解決していく物語になります。 この江口さんが、飄々としているように見えて、キレ者でカッコイイのです!!

ところで、"コンシェルジュ"とは…具体的にどんなお仕事なんでしょう?

コンシェルジュとは、ホテルにて観光スポットの案内、チケットの準備、旅行のプランニングまで、お客さまの多くのリクエストに応えるプロのスタッフのことです。 >引用元:コンシェルジュの意味と仕事内容とは?|エンジャパンの転職大辞典|エン転職

コンシェルジュ 江口鉄平の事件簿』現在、11巻まで公開されています。 今回は第1巻の中で印象に残った『リザーブド -約束-』のネタバレ感想を書きます。 苦手な方は、ご注意ください。

スポンサーリンク

コンシェルジュ 江口鉄平の事件簿』第1巻より『リザーブド -約束-』のざっくりしたあらすじ

クリスマスイブの夜。 グランドパークホテルのレストランで、1時間も人待ちをしている女性がいた。 従業員たちは気にかけ、彼女に声をかけるが逆上されてしまう。

他のお客様の迷惑になると判断し、呼ばれたのがコンシェルジュの江口鉄平だった。 チェックイン時に女性のことを確認していた江口は、すぐに石原響子だとわかる。

食前酒でよった響子を、部屋に連れ帰る、江口。 彼女は連絡を取り続けているのに、電話にも出ない彼氏のことを、江口に話す。 コンシェルジュとしては立ち入れない領域に溜息を零しつつ、江口は部屋を出る。

すると廊下で、響子を探している女性に出会う。 彼女名前は、久保まゆみ。 響子の元同僚で、彼氏を彼女にとられたと言うのだ。 また、響子と彼氏が急に会社に来なくなったと同時に、会社のお金が100万円程無くなる事件も起きていた。

社内では2人が怪しいとして、行方を追っているが、全く手がかりが掴めないのだと言う。 江口はまゆみの話と、響子の話に食い違いがあることから、刃傷沙汰になるかもしれないと想定し、2人を合わせることを避ける。

ホテルを出たまゆみの元へ、響子から電話が入り、部屋へと招かれる。 そこには“まゆみに彼氏を奪われた”と、詰め寄る響子が居た。 既に会社には来ていないハズなのに、響子はまだ働いていると言い張る。

支離滅裂な響子に、まゆみは彼女の知らない“今”を突きつける。 同僚の結婚、課長の入院…話していくと、響子の様子がおかしくなっていく。 覚えていないハズの映像が、甦るのだ。 嫌な気分になった響子は、その原因をまゆみとし、彼女を殺そうと考える。

一方、江口は捜査一課で働く姉に、失踪者の確認を依頼する。 すると、中西彰吾という人物の捜索願が出されていた。 つまり本当のことを言っているのは、まゆみということになる。

江口は響子の話にも嘘を感じなかった…と、姉に疑問をぶつける。 姉は「詰めが甘い」と叱り、嘘について語る。

「嘘っていうのはさぁ ついてる自覚のある嘘と ない嘘があるのよ “本当にそう思い込んで”いれば ベロベロに酔ってたって 嘘はつける 彼女にとっては それが真実 体験したことなんだもん」 >引用元:マンガ『コンシェルジュ 江口鉄平の事件簿』第1巻 198ページより

江口は、急いでまゆみに連絡を取る。 ところが、全く電話に出ない。 響子の様子を伺うため、部屋に電話を入れる、江口。 受話器をとった響子は、彰吾殺害を思い出していた。

自白をした響子の部屋にスペアキーで踏み込み、まゆみを救出。 響子は、警察に連れて行かれた。

後日、江口の元へまゆみがやって来て、事情聴取を受けた時に聞いた話をする。 孤独だった響子は、優しく声をかけてくれた彰吾に惹かれ、のめり込んだ。 ところが響子の度を越した愛情に耐えかねた彰吾が、まゆみの元へ帰ると言いだした。 誰にも彼を渡したくなかった響子は、彰吾を殺害し実家の庭へ埋めてしまったのだった。

その後、響子は自分の記憶を改竄。 昔から憧れていた、クリスマスイブに彼氏とホテルで食事…をするために、グランドパークホテルへやってきた。 そして来るはずの無い人を、ずっと待っていたのだ。

スポンサーリンク

日常の一コマに馴染むような殺意が怖かった

怒涛の展開でした…。

物語の読み始めは、「響子って女の人は、男の人に騙されたんだな」と、どちらかと言えば響子さんに同情していて。 まゆみさんが登場したときも、男性と組んで騙しているのかも?!と、思っていたくらいです。

それがまぁ…殺人まで犯していたとは。 思い込みの力って、凄まじいなぁ…と、怖くなりました。

特にまゆみさんがホテルに来ている事を知り、自分の部屋へ呼び寄せた響子さんが、現実と空想の間で“真実”を思い出す瞬間が、怖かったです!!

響子「やだ…私 思い出しちゃったわ」 >引用元:マンガ『コンシェルジュ 江口鉄平の事件簿』第1巻 204ページより

「あら、お醤油買い忘れたわ」くらいの…日常の一コマ的な雰囲気で、彰吾さんを殺害したことを思い出す、響子さんがねー…もう。 普通過ぎてて、より狂気を感じるんです!!

なんというか…ここまで思い込めるものなら、端から彰吾さんやまゆみさんを巻き込むことなく、妄想自己完結でよかったんじゃないかなぁ。 それとも…殺害したから持てた、思い込み能力なのかな??

ズバ抜けた空想力持っていたら、それだけで幸せになれるのに。 (不可能がなくなるんですから) 勿体無い…。

それにしても、江口さんが担当してくれたおかげで、被害者を増やさずに済んだんですね! 機転の利かせ方とか、見惚れてしまいました。