こめなべ

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マンガ『コンシェルジュ 江口鉄平の事件簿』第2巻ネタバレ感想

こめなべ-20160816

グランドパークホテルが存在したら泊まってみたい!

ミステリーが読みたくて、休日にハマってしまったマンガコンシェルジュ 江口鉄平の事件簿』(大政喜美子著・LGAコミックス)。 1巻が面白くて、次のお話を読みたいと2巻に手を出しました。

コンシェルジュ江口鉄平の事件簿 2 (LGAコミックス)

1巻よりも主人公・江口鉄平の魅力が強く描かれていて、「うわー!こんなコンシェルジュいたら、一度でいいからお話してみたい!」と、ミーハー心が昂ぶっています。 親身にお客様のお話を聴き、アドバイスをしたり、手助けをしたり。 “ホテルでの時間を、楽しんでいただきたい”という想いが、ひしひしと伝わってきます。

江口さんだけでなく、グランドパークホテルの従業員の皆さん全員が、その意識を共有しておられるので…本当にすごいなぁと、感動するばかりです。

今回は第2巻の中で印象に残った『ファースト・インプレッション -ホテルの顔-』のネタバレ感想を書きます。 苦手な方は、ご注意ください。

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コンシェルジュ 江口鉄平の事件簿』第1巻より『ファースト・インプレッション -ホテルの顔-』のざっくりしたあらすじ

グランドパークホテルの客室で、盗難が起きる。 盗難が起きた部屋…1422号室には、お客様の留守中に依頼を受けて、コンシェルジュの江口鉄平が、修理から戻った靴を置きに行っていた。

そのため宿泊客の松本様は、ドレッサーの上にあったネックレスと指輪を、江口が盗んだと決めつける。 あらん限りの暴言を投げつけられ、身に覚えの無い疑いに江口は、憤る。

バックスペースで荒れていると、友だちの岡田浩司(フロントレセプション担当)がやって来て、江口にコップの水をぶっかける。 トイレへ連れ込むと、鏡で憎しみに満ちた顔を見るように、促す。

自分のコンシェルジュらしからぬ表情を見て、落ち着きを取り戻す、江口。 クレームには慣れてきたつもりだったが、自分が渦中の人になるとは思ってもいなかったと、岡田に弱音を吐く。 そして、このままでは充分な仕事が出来ないとして、早退をする。

フロントでは新人ベルマン・本田宗一が、案内をした夫婦の妻・松井文代が部屋番号を忘れて困っていた。 本田が岡田と共に「1421号室」であると、案内。 鍵がフロントに戻っていないので、夫の幸太郎が鍵を持っているのでは…と、尋ねる。

しかし文代は「私の部屋は、1422号室だ」と言い張る。 そこへ幸太郎がやって来て、文代をとりなし部屋へと戻って行った。 2人のやり取りに、違和感を覚える本田。

一方、江口は早退したフリをして、自分の無実を証明しようと、犯人探しを始めていた。 それに気づいた本田は、「むやみに探しても仕方ない」と、江口を諭す。 そして事件のあった14階へ上がってみると、廊下で口論をしている松井夫婦に出会う。

2人の会話を聞いていると、文代が身につけているのが、隣の部屋の松本様のネックレスと指輪だとわかる。 ところが幸太郎がいくら説明しても、文代は聞き入れない。 それどころか幸太郎を突き飛ばして、怪我をさせてしまう。

江口と本田は、松井様を部屋へと運び、文代を寝かしつけた。 落ち着いたところで、幸太郎から話を聞くと…文代が初期の認知症であることがわかる。 医者から妻の診断を聞いた幸太郎は、文代が泊まってみたいと言ったこのホテルにやってきたのだ。

まだ初期だから…そう思っていたが、隣の部屋から悪気なしにネックレスと指輪を盗んでしまった。 謝りに行くため、江口に同行を求める幸太郎。 幸太郎の希望を叶える為、江口はコンシェルジュに戻り、一緒に松本様の部屋へ向かった。

事情を説明すると、松本様の怒りは収まり逆にホテルのファンになってくれたのだ。 恐縮する幸太郎は、もう来ないと言うが「また、お越しください」と、誘う。 事情がわかっていれば、それなりの準備をしてスタッフを配置できると言って。

さて。 なぜ文代は1422号室に入れたのか? 江口は推理する。

フロントが混雑した時間に、文代はふらりと「1422号室の松井です」と、やって来る。 応対したフロントは「松井」を「松本」と聞き違え、外出中の松本様のお部屋である、1422号室の鍵を渡してしまう。

文代はその鍵で中へ入り、ドレッサーの上にあったネックレスと指輪を“自分のものだ”と、勘違いして身につけたまま部屋を出てしまった。 そして鍵をフロントへ返すと、幸太郎の元へ戻ったのではないかと。

岡田はその推理を聞き、どんなに忙しくとも名前の聞き違いで、別のお客様に部屋の鍵を渡すことがないよう、フロント担当全員に注意を呼びかけようと誓ったのだった。

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江口さんと岡田さんの友情に惚れ惚れ!!

今回、初めて怒り狂う江口さんを見ました。 これまではお客様のどんな要望にも笑顔で応え、なんとなく「達観した人だなー…」と、仙人のように思っていたのですが。 人間臭い一面が見られて、親近感が増しました。

やっぱり理不尽な扱いを受けたら、怒りもしますよね。 いくら、お仕事でも。

濡れ衣を着せられた江口さんには申し訳ないですが、ちょっと羨ましかったです! 岡田さんという、同僚が居て!! 中々、あんな風に「感情が走り過ぎてるぞ!」と、止めてくれる人もいないと思うのです。

友だちだから出来る技かもしれませんが…それにしても的確なアドバイスをくれるし。 心配してくれるし(しみじみ)。 また、その言葉を聴く耳を(心を)持っている江口さんもいい!!

ツーと言えばカーじゃないですけど、互いの状況を見てすかさずフォロー出来る関係って、カッコいいなぁ。 もしも目の前で、江口さんと岡田さんの流れるようなやり取りを見たら、ファンになってしまうかもしれません! 江口さんと岡田さんのどちらかの…ではなくて、やり取りしている“お2人のファン”になりそうですっ!!

このマンガ、ドラマ化されたら面白いのになぁ。 1話完結だし…登場人物も様々だし。 とても魅力的に思います!!