こめなべ

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マンガ『その向こうの向こう側』全6巻ネタバレ感想

こめなべ-20160924

SFマンガ『その向こうの向こう側』が面白い!!

コミックシーモアの読み放題プランに登録して、初めてハマったSFマンガその向こうの向こう側』(渡辺祥智著・マッグガーデン)。
全6巻ですが、好みのイラストな上、物語が面白くて、あっという間に読み終わりました。

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日常から一気に、非日常の世界へ巻き込まれていくタイプのSF、大好きなのでたまりません!
また、異世界へ行ってからできる仲間も魅力的で…「このまま冒険が続けばいいのにな…」とさえ思うほどでした。

今回は、マンガ『その向こうの向こう側全6巻ネタバレ感想を書きます。
結末についても触れていますので、苦手な方はご注意ください。

マンガ『その向こうの向こう側』全6巻のざっくりしたあらすじ

小学6年生の九堂二葉(くどう ふたば)は、2人の兄と1人の姉から過保護に育てられている。
過干渉気味の兄と姉に不満を持ちつつも、結局は言うことを聞いてしまう、優しい性格。

ある日の帰宅途中…突然空から少女が降って来る。
少女の名前は、キアラ。
異世界から来た彼女は、自分の主・マスターを探していると言う。

聴こえるのは声だけで、最初は二葉をマスターだと思い込んでいたキアラだったが、間違えだと気づく。
キアラを追ってきた敵の攻撃に巻込まれた、二葉は彼女と一緒に異世界へ逃げ込む。

目が覚めると、二葉の前にはウサギの姿をした獣がいた。
獣は喋り自らを「魔導士・ベルベル」と名乗る。
ベルベルからキアラが千年ぶりに召喚された、人の願いを叶える花・アマランザインだと教えてもらう。
ただしアマランザインを使いこなせるのは、マスターとして選ばれた者だけ。

普通はマスターの願いを叶えて、消えてゆくものだが…もしもマスターに出会えなかった場合、一つも願いを叶えることなく消えてしまうかもしれないらしい。
どこか抜けているキアラを心配した二葉は、「キアラをマスターのところまで連れて行く!」と宣言。
ベルベルも、二葉とキアラを心配して道案内を買って出た。

道中にはアマランザインを手に入れようとする者たちであふれており、二葉たちは何度も危険な目に遭う。

翠の国の双子の王子…弟で狂気の王子と呼ばれる・ヴィリッドもキアラを狙って攻撃してくるが、ケガをした彼を見て二葉は迷わず手当をしてやった。
生まれて初めて受けた優しさに感動し、ヴィリッドは二葉を守るために尽力するようになる。

キアラだけに聴こえるマスターの声を頼りに、旅を続ける一行。
マスターに近づくにつれ、声も近くなりやりとりもスムーズになっていく。
マスターの名前は、セレン。
白の国の神官だが、国で禁止されていた魔導を用いて、アマランザインを召喚してしまったため、危険人物として軟禁されている。

セレンの代わりに友人・シェンナが手引きし、二葉たちを白の国に招き入れる。
二葉はセレンに禁を犯してまで、キアラを召喚した理由を問う。

セレンは、千年前に召喚されたアマランザインによって、この世界の理が歪められていたことを…神と呼ばれる、少年から聞いた。
その少年が願ったのは、亡くなった母親を生かすこと…アマランザインは願いを叶え、散っていったが、代償として少年は不老不死となり、千年変わらぬ姿で生き続けている。

彼の身の上を知ったセレンは、少年に安らかな死を迎えさせるためには、自分が次のマスターになるしかないと考え、アマランザインを召喚したのだ。
そして少年の願い通り、千年前へと歴史を戻そうとしていた。

二葉はセレンになら、キアラを託せると確信し元の世界へ戻る決意をする。
そのときキアラが願ったのは「わたしのことを、忘れないで」だった。
長い時間、共に旅をしたキアラを忘れることなんてないと、胸を張る二葉。

しかし…元の世界に戻ると、そこはキアラと旅に出る前の時間だった。
異世界での記憶を失くした二葉だったが、自分を呼ぶ綺麗な声と、かすかな花の香は心に残っていた。
それはもう覚えてはいないけれど、確かに誰かと出会った証だった。

二葉はその気持ちを大切に、生きて行くことを決める。

ウサギ型のもっふもふなベルベルさんがお気に入りです!!

とてもとても、好みの作品でした!!
笑いあり、胸があたたかくなる場面あり…。
なにより主要キャラ全員が、カワイイ!!

二葉クンも、キアラも、ヴィリッドも…中でも、外見が好きなのは、ベルベルさんです!
もふもふ最高ー!!
お金にガメツイところはありますが、腕の立つ魔導士ですし、ギャグのセンスもあって、頭もいい。

ボケ担当(?)の二葉クン、キアラ、ヴィリッド相手に、まんべんなく鋭いツッコミを入れてくれるベルベルさんには、ちょっと本気で惚れそうです。

惚れるといえば、キアラのマスター・セレンもカッコイイ!!
外見はモチロンなのですが、自分が辛い思いをすることになったとしても、誰かを助けようとする想いに…感動しました。

たった1人不老不死になった日には…目に見えて発狂しそうです。
それでも"神"と呼ばれる少年の願いを叶えるため…そうだ。
セレンは結局、自分の願いはなにも言わないままに、終わってしまったんですね。

その後の世界がどこかで描かれていればいいのですが、本編の中にはそんな気配はありませんでした。
異世界の人たち、どうなったんだろう?
もしも続きがあるなら、読んでみたいものです!!