生まれる前から悪役令嬢気質な女の子はどこまで悪女になれるのか!
無料お試し分を読んで、一気に惹かれた作品です!
主人公のアリシアが、とにかく努力家で賢くて、かわいい。
魅力的な女の子であり、魅力的な悪役令嬢なので、オススメです!!
ここでは、コミックシーモアで購入した、マンガ『歴史に残る悪女になるぞ 悪役令嬢になるほど王子の溺愛は加速するようです! 』を、読んだ感想を書きます。
ネタバレや結末に関わることも含みますので、苦手な方はご注意ください。
タイトル:歴史に残る悪女になるぞ 悪役令嬢になるほど王子の溺愛は加速するようです!
作家名: 保志あかり / 大木戸いずみ / 早瀬ジュン
ジャンル: 女性マンガ
雑誌・レーベル: B's-LOG COMICS
【登場人物】
◆ウィリアムズ家
アリシア(主人公) 7歳から
アルバート(長男) 12歳から
アラン(次男) 10歳から
ヘンリ(三男) 10歳から ※アランとヘンリは双子
アーノルド(アリシアの父)
★攻略対象
シーカー家 デューク[水属性] 12歳から
※国王陛下の一人息子
ハドソン家 エリック[火属性] 10歳から
スミス家 フィン[光属性] 10歳から
エバンズ家 ゲイル[風属性] 12歳から
ケンウッド家 カーティス[緑属性] 12歳から
※緑属性は、五大魔法に入らない
キャザー・リズ[ヒロイン] 15歳から
☆五大貴族
ハドソン家当主 デレク[エリックの父]
スミス家当主 ネヴィル[フィンの父]
エバンズ家当主 ジョアン[ゲイルの父]
▲ロアナ村
ウィル…王宮で働いていた過去がある、男性。偉い人に反論して、目を奪われロアナ村に追いやられた。
ジル…大怪我を負っていたところを、アリシアに助けられる。ウィルの生徒的存在。
マンガ『歴史に残る悪女になるぞ 悪役令嬢になるほど王子の溺愛は加速するようです! 』のざっくりしたあらすじ
アリシア・ウィリアムズは7歳のとき、自分が前世でプレイしていた大好きな乙女ゲームの世界に生まれ変わっていることに気づく。
アリシアは大貴族の令嬢で、絶世の美少女だが、ヒロインをいじめる悪役令嬢だった。
普通は悪役令嬢に転生したことを嘆くところだが、彼女は違う。
前世から綺麗事ばかりで、いたずらに多くの人の気持ちを弄んでいるように見えるヒロインが、大嫌いだったのだ。
むしろ「生まれ変われるなら、断然悪役令嬢がいい!」と、思っていたほど。
自分が悪役令嬢に転生したと気づいたアリシアは、「世界一の悪女になって、歴史にその名を残してやる」と、努力をはじめる。
勉強に体力づくり、マナーや貴族としての立ち居振舞い。さらには魔法まで。
それは、大貴族という身分に甘んじることなく、”自分の身一つ”で、ヒロインと対等に渡り合えるようになるためだ。
アリシアは、ただヒロインをいじめたいという訳ではない。
ヒロインと議論したいのだ。
ヒロインの思いつきは素晴らしくても、現実的なものでないことが多い。
その部分をどうやって解決してゆくか、さらには現実化した後のことまで、アリシアは考えてヒロインと周囲を導いていこうとしていた。
たとえ自分が悪者になったとしても、それで世界がよくなるのならばと。
そんなアリシアに、ヒロインの攻略対象である王子が興味を持ち始める。
アリシアは「王子はヒロインと結ばれるもの」と思っていたが、なぜかヒロインよりも好意を向けられているようで、混乱してゆく―。
第1巻感想-一本筋の通ったカワイイ悪役令嬢・アリシア爆誕!
悪役令嬢というと”破滅しないようにフラグを折っていく系”な物語が多いような気がしますが、アリシアは「悪役令嬢、やったー!!」という、珍しい女の子。
その理由も「ヒロインのフワフワした発言が、理解できない。綺麗事だけで世界はできていないのよ!」的なのも、とっても納得できます。
ゲームだとヒロインの主観で世界を見てしまうから、なんでもうまくいったとしても「ラッキー」くらいで済ませてしまいそうですが。
そこを「ラッキー」で済ませずに、広い視野でもって「こんなことして、この後の世界はどうなるの?」まで考えられる子は、スゴイ。
そんな思考の持ち主が、ハイスペック悪役令嬢・アリシアに転生したんだから「やったー!!」って飛び跳ねてしまうのは、仕方のないこと。
そして、これからやることの多さに目を輝かせる7歳のアリシアは、本当にカワイイ!
ヒロインと議論を交わすためには、ヒロイン以上の力が必要!とばかりに、小さな体で努力を重ねてゆく姿は、もう。
真剣で健気で…愛おしささえ覚えます。(そりゃ、デュークも惚れちゃうわ!)
それと”ここぞ!”ってときの、胆力!
決して諦めないという強い思いは、めっちゃキラキラしていて。
白黒で読んでても、アリシアの周囲に「ぱあっ」と色がついたように見えました。
さらに、行動力もすごくて!
「最も貧しいと言われるロアナ村」とはどんなところなのか?と思えば、供の一人も連れず潜入捜査?に行ってしまうんです。しかも、深夜!(周囲の人間にバレると、「行ったらダメ」とわかっているので、こっそり抜け出すため)
成人してても女の子が深夜に、森の中を一人で歩いて治安のよくない場所へ行くというのは止めたほうがいいと思うんですけど。
行っちゃうんだよなー…アリシア。
そうかと思えば、大好物のお菓子に目を輝かせ、パクパク食べてしまったり。
デュークから高価な贈り物(ダイヤモンドのネックレス)をもらって、頭が真っ白になってしまったり。ドキドキとときめいてしまったり。
「悪女になるべく、クールに!」と努めている分、アリシアは素の表情になったときのギャップが激しくて、とにかくカワイイのでした。(無自覚なところがまた、イイのです!)
後半。
ゲームの舞台となる魔法学園に潜入して、ヒロインの情報収集を企む、アリシア。
ところが、学園の敷地内で迷子になってしまう。
そこへ、ヒロイン・リズが登場!アリシアにとって、予定外の出会いになった。
これ以降、アルバートたちに混ざってリズもどんどん、アリシアに関わってくるようになる。
いや、アルバートたちが積極的にリズと関わっていくから、自然とそうなってくるのか?
それにしても…アリシア視点で物語を読んでいる所為か、リズの人懐っこさが圧強めで怖い。(なんでだろう)
優しく笑って、温かい雰囲気も感じるのになぁ…ちょっと歪さを覚えるというか…なんか怖い。
リズとの話を切り上げるため、アルバートたちの前で魔法を使ってみせたアリシアが、「異端児」と恐れられてしまうことになり。
それはなぜかということを、アリシアがウィルに聞きに行ったところで、1巻が終わった。
1巻では、アリシアの覚醒。
攻略対象たちとの出会いと、国王陛下との対談(雑談?)。
ロアナ村で、ウィルとジルとの出会いがあり。
魔法学園潜入先で、リズと偶然出会って。
独学で魔法を極めていったアリシアは、異端児と呼ばれる存在になっていた。
ウィル曰く「若くして強大な力を手にした者は、破滅して二度と魔法が使えなくなった」(みたいなことを言われている)とのことですが、果たしてアリシアはどうなっていくのか?!
続きが楽しみで仕方ありません!!
【番外編-氷がとける瞬間】
巻末には、アルバートとデュークの出会いが描かれていました。
1巻より前のできごとなので、アルバートやデュークはもちろん。
登場人物全員が、ちびっこくてカワイイです!
あ。デュークは今より、大人びてる感じですけども。
デュークにとってアリシアとの出会いが、いかに素晴らしいものだったのかを、アルバート視点で噛みしめることができます。
デュークの瞳に光がよみがえる場面が、メッチャ好き!!
14ページですが、とっても読みごたえがあります!!