こめなべ

マンガ・アニメ・ドラマや映画の感想&声劇台本置いてます

アニメ『怪物事変』全話ネタバレ感想-空っぽだった夏羽の変化を見届けたい

2021年1月10日より放送開始された、アニメ『怪物事変』。
放送決定時からこの日を楽しみにしていました!


この記事ではアニメ『怪物事変』のネタバレ感想を書きます。
苦手な方は、ご注意ください。
※記事内のイラストは自分で描いております(不都合ありましたら削除しますのでご連絡ください)

【スタッフ】(敬称略)
監督:藤森雅也
シリーズ構成:木村暢
原作:藍本松
アニメーション制作:亜細亜堂

【キャスト】(敬称略)
日下 夏羽(くさか かばね):藤原夏海
蓼丸 織(たでまる しき):花江夏樹
岩木山雪里白那之五十六子 晶(いわきやまゆきさとしろなのごじゅうろくし あきら):村瀬歩
隠神 鼓八千(いぬがみ こはち):諏訪部順一
ミハイ:小野大輔
紺(こん):花守ゆみり
飯生 妖子(いなり ようこ):花澤香菜
野火丸(のびまる):下野紘

youtu.be

■第一話 夏羽

cometikiのざっくりしたあらすじ

田舎にある村で、家畜が次々と変死する事件が続いていた。宿屋・鹿の子荘の女将から事件解決のためにと呼ばれたのは、東京で探偵事務所を営む・隠神。隠神は情報収集として、宿屋の居候・夏羽に話を聞く。
幼いながらも自分の立ち位置を理解している夏羽は、隠神の問いに的確な答えを返す。新月の夜に次の事件が起こると推理した隠神は、夏羽とともにその日を待つ。

ところが宿屋の息子・弥太郎の行動で、夏羽の真の姿が明らかになってしまう。夏羽は血を持たぬ鬼“屍鬼(クーラー)”と人間の間に生まれた半妖の子だったのだ。隠神は怪物専門の探偵で、自身もまた化狸だと告白。夏羽の特性を正しく説明し、変死事件の真犯人を追う。

真犯人を退治をすることができたものの、夏羽は居場所を失ってしまった。隠神は、宿屋の女将からの本当の依頼が夏羽の暗殺であったと告げる。夏羽は納得して隠神に殺されるのだった。

夏羽の扱いが酷すぎて泣けました

キャラクターが動いて喋っている分アニメのほうが、夏羽の扱いの酷さが感じられて、見ていてツラくなりました。
一応、叔母の家である宿屋に置いてもらっている、夏羽。でも学校にも行かせてもらえてないみたいだし、下手したらまともに食事させてもらえてないのでは?とさえ思います。

それでも文句ひとつ言わずに、ひたすら働くのは自分が"捨てられた"と思い込まされているから…。隠神の話では、叔母曰く「姉から預かった」とのことなのに、"半妖=人間ではない"と認識されてしまったのかな。

叔母から、一切"情"を感じ取れませんでした。ちょっと恐ろしいくらい。…変死事件が起きる前は、多少なりとも情があったのでしょうか?
夏羽を見ていると、とてもそうは思えないですよね。

感情がほとんどないし、人から拒絶されるのが当たり前…みたいに行動するんですから。隠神から頭を撫でられたときの、不思議そうな表情!意味がわからない…みたいで、悲しくなりました。(今後は隠神さんに、撫でくりまわされたらいいね!!)

夏羽の扱いが酷い…といえば、隠神の接客につく前ですよ!体を洗うの石鹸じゃなくて、食器用洗剤使ってませんでした?!斬新な容器に入ったボディソープならいいんですけど。

夏羽よりも弥太郎のほうが危険人物なのでは?!

叔母は「夏羽が怖い」と言って、隠神に始末を頼むのですが。第一話を見ていると、怖いのは弥太郎のほうなんじゃないかと思えてなりません。
自分より立場の弱い者を見下し、気に入らなければ暴力をふるう。挙句、夏羽を一度殺してるっていうんですから。しかも、懲りてない。

お家がお金持ちで外面もよさそうなので、挫折さえしなければ真っ当に生きていけるのかなぁ。
これまで八つ当たりしてきた夏羽がいなくなった後は、バランスを崩しそうで怖くもあります。どこに矛先が向くのか…。母親に力がありそうなので、事件になる前に揉み消されるんでしょうか。

怪物より、人間のほうが怖いですね。

■第二話 怪物屋

cometikiのざっくりしたあらすじ

隠神に頭を撃たれた夏羽だったが、半妖だったため死ぬことはなかった(屍鬼は首を落とさない限り、死なないらしい)。東京にある探偵事務所こと『怪物屋』に連れて来られた夏羽は、隠神から「ここで働かないか?」と誘われる。

事務所には織と晶という子どもがいて、彼らもまた怪物だという。夏羽を気に入らないという織から、手ひどく絡まれるが無感情な夏羽には響かない。結果、余計に織の機嫌を損ねてしまう、夏羽。

そこへ『怪物屋』としての依頼が飛び込んでくる。隠神、織、晶とともに夏羽は現場へ向かう。
古い家の一室。救急隊員たちが目張りしたふすまの前で、緊張感を高めている。見たことのない虫が、子どもと母親、救助に向かった隊員を飲み込んでしまったらしい。

隠神が確認すると、サンシチュウという虫だった。通常は害のないものだが強い罪悪感と、それを引き起こしている物にたかる習性がある。大量のサンシチュウに噛まれると、命を落とすことも。

隠神でさえ躊躇する現場に、夏羽は仕事をこなすため入ってゆく。虫に体中を覆われても、目的の物を取り上げることに成功する、夏羽。子どもと母親、隊員を無事に救助することができた。

夏羽の変化と隠神にもらった「光」

織の夏羽に対する嫌がらせがどこまで描かれるのかと思えば、足の肉を持っていかれるとこまでだったので、安心しました。(漫画ではもっと手荒いことになっているので)

自分の体にさえ興味がない夏羽が、織にはすましてるみたいに見えたのでしょうか。足の肉よりも、隠神から言われた言葉を「光」だと言って大切にする、夏羽。どれだけ暗闇の中(精神的に)で過ごしてきたんだろう…聞いていると、胸が苦しくなってきました。

でも村にいたときよりは、夏羽の声のトーンが明るくなっている…ような気がする。"自分の意志"みたいなのが、見えてきたみたいな?
歳の近い織や晶と関わっていくことで、嬉しいや楽しいはもちろん、悲しいや苦しいといった感情も取り戻せますように。

隠神の電話シーンで胸キュンしました!!

不意打ちだったから??いえいえ!色気増し増しだったからです!!
事件解決後、事務所にて飯生に電話をかける場面。「ごめん、ごめん。寝てた?」←コレ!!ココぉおぉおぉっ!!(落ち着け)

第二話時点で、電話相手が秘密(?)だからなんでしょうか??仕事を心配しているであろう恋人に話しかける、みたいなトーンじゃありませんでした?!聴いた瞬間、背中にぶわわわわってピンクな電気が駆け抜けましたよ!!

漫画を読んだとき、この場面で隠神のこういう雰囲気を想像していなかったので…「諏訪部さん(隠神役)、すごい…」としばし放心状態に。
どこかで、お芝居のお話を聴ける機会があったらいいなぁ。『怪物事変ラジオ』とかされないのでしょうか?(見落としてる??)