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【朗読劇感想レポ】2022年10月15日『朗読×和楽器 天守物語』-はんなり&激アツな佐藤拓也さんが観られる舞台!

【朗読劇感想レポ】天守物語-タイトル画像

姫川図書之助と亀姫の演じ分けが最高過ぎました!

ここでは、2022年10月15日(土)に観劇した、朗読×和楽器天守物語』の舞台感想を書きます。

ネタバレや結末に関わることも含みますので、苦手な方はご注意ください。

 

期間:2022年10月14日~17日

出演(敬称略): 篠井英介荒牧慶彦(14日)、佐藤拓也(15日)、下野紘(16日)、北村諒(17日)、梶原航、辻井彰太

会場: Theater Mixa Mixalive TOKYO 6F(東京都)

公式サイト: 

officeendless.com

佐藤さんは亀姫というお姫様と、図書之助という武士の二役を演じられました。

観る前は「朗読劇なので、女性と男性役を演じられることもあるのかぁ」という、声のみの演じ分けだと思い込んでいたのですが…幕が上がってみたら、まあ!ちょっと!! 朗読劇だけども、衣装を着替えたり動きもあるという…まるで演劇のような舞台でした(←変な日本語になってて、すみません)。

 

なので、声だけでなく表情や仕草、立ち居振る舞いにおいても”演じ分け”られる佐藤さんを観られたのです!!大感激!! お芝居(朗読劇とは違って、動きのあるもの)されている姿を、いつか観てみたいと思っていたので、瞬きするのも惜しんで心と脳みそに焼き付けてきました!

 

※以下、あらすじから本編感想に至るまで、わたしの脳内加工済のものとなります。事実と異なる部分があるかもしれませんが、何卒ご容赦願います。

※正しい情報のみを求めておられる場合は、このままページを閉じることをオススメします。

朗読×和楽器天守物語』のざっくりしたあらすじ

時は、戦国時代。秋。 白鷺城の天守で、妖の長・富姫は薄や桔梗といった仲間と共に暮らしていた。

久しぶりに、亀姫が遊びにやってくるという日。 何も知らない播磨の守たちが、城の周囲で鷹狩りを始めてしまう。

大勢でやんややんやと騒ぐ一行をうるさく感じる、富姫。これでは亀姫を迎えるにふさわしくないと考え、夜叉ケ池のお雪のところへ出向く。富姫はお雪に頼んで、大雨を降らしてもらった。

富姫の計画通り。 播磨の守たちは、急な悪天候に恐れおののき、逃げ惑う。下界の騒動を尻目に、亀姫がやって来る。

富姫と亀姫は再会を喜び、近況を報告しあって遊ぶ。

帰り際。

亀姫に持たせるお土産がないと、困る富姫。その眼下を、播磨の守が一羽の立派な鷹を持って通る。亀姫がその鷹を気に入ったと知ると、富姫は播磨の守から奪って与えた。

鷹を奪われたことに怒り、攻撃を仕掛けてくる播磨の守たち。だが富姫と亀姫には、痛くも痒くもない。亀姫は、お土産を手に天守を後にする。

そこへ、図書之助が単身乗り込んできた。人間の侵入に嫌悪感をあらわにする、富姫。

しかし図書之助は妖である富姫にも、誠意をもって接した。これまで見たこともないタイプの人間に、富姫は興味を持つ。

図書之助の身の上に同情し、鷹を奪ってしまった代わりにと兜を下賜したり。播磨の守に濡れ衣を着せられ、命を狙われることになった彼を助ける。

それは富姫が図書之助に、恋をしてしまったから。図書之助も自分勝手な人間に愛想をつかし、富姫の想いを受け入れる。

妖として討伐されようとしたとき。二人の想いが天に届いたのか、富姫と図書之助は不思議な力に助けられた。

その後、下界がどれだけ醜い争いを繰り広げようと、富姫と図書之助たちは天守で幸せに暮らしてゆくのだった。

朗読×和楽器天守物語』の感想レポ

【朗読劇感想レポ】『朗読×和楽器 天守物語』感想レポ01

 

【朗読劇感想レポ】『朗読×和楽器 天守物語』感想レポ02

 

【朗読劇感想レポ】『朗読×和楽器 天守物語』感想レポ03

 

【朗読劇感想レポ】『朗読×和楽器 天守物語』感想レポ04

 

佐藤さんの亀姫の可愛らしさと、図書之助の漢らしさがたまらない!

篠井さんの富姫が、しっとりと美しくまさに妖艶で見惚れていると。

そこへ佐藤さんの亀姫が、可愛らしさをまといつつ、無邪気故の妖しさを放ってこられて…「なんだこのカワイイ生き物わ!!」と、叫びそうになりました。

富姫と亀姫の談笑シーンは、純真な少女二人がキャッキャしているようで、ほのぼのとあたたかい気持ちになります。話の内容はよく聞くと、血なまぐささしかなくて「やっぱり、妖さんなんだなぁ」と気づかされるのでけれど。

とはいえ。富姫も亀姫も、見境なく人を殺して回るタイプではありません。人間社会の階級とかも気にしない風だし、むしろ真面目にキチンと生きている人間(農民とか)には、優しいくらいです。

手を下すのは、富姫たちのルールに触れた者だけのようでした。(わたしの理解力が足りてないだけかもしれませんが…)

だから余計に、富姫の繊細で美しい所作に見惚れて。亀姫の富姫を慕う心に、胸が熱くなるのです。

「妹じゃん!普通にお姉ちゃんを慕う、妹じゃん!!」と、亀姫カワイイ!!が止まりません!

富姫が毬を持って舞うところを、見つめる亀姫の瞳のやわらかいことといったら。「妖じゃなくて、聖母かな?!」と、思うほどでした。

照明の加減で、富姫を見つめているときの亀姫の髪の毛に、赤い花が咲いたようになっていて…余計に美しさが際立ってました!!(立ち位置計算されてたのかなぁ。スゴイ)

一方で。亀姫が立ち去った後…パッと図書之助に切り替わるときの、あの佐藤さんの空気感! ゾクッとするほど、見入ってしまいました!! いや、もう…好き。

図書之助に変わってからは、少し声のトーン低めであと男らしい雰囲気がグンッと上がるんです。富姫という人ならざる者に対面し、怯えはあるものの…凛々しさは変わらない。

いや。人ならざる者であっても、話し合う相手として図書之助は、ちゃんと礼儀をわきまえているから、すごい。自分の意見も口にするし、富姫の言葉もちゃんと聞く。きちんと話し合いができる。

どれだけ出来た人間なんだろう…図書之助。だから富姫も、図書之助の話を聞いて、手を貸してあげたいって思えたんだろうなぁ。

図書之助を遣わした殿様の方が、人としてどうかと思うような仕打ちしてるから、余計に「富姫ーっ!図書之助を、守ってあげてー!!」と、願わずにはいられなくなるのです。

だってさ!! ちゃんと役目を果たして戻った図書之助は、ホントだったら命をとられないハズだったのに。逆賊呼ばわりして結局「殺す」って言うとか、鬼の所業以下でしょう?!

追い詰められた図書之助が、「人間の手にかかるくらいなら、富姫に殺されたい」って訴えたときの絶望感といったら…。今思い出しても、涙が止まりません。

図書之助、めっちゃ頑張って仕事してたし! めっちゃ殿様のこと慕ってたのに!!裏切ったのはどっちだよ!!!もうっ!!

最終的には、この騒動があったおかげで図書之助と富姫が出会って、結ばれた訳ですけども。ムカムカもやもやしてしまうのでした。

結末が、正式にはどういうものなのか知らないので、わたしは天守に住んでいる鬼たちと、富姫、図書之助がこれまでとは少し違う次元で、無事に生きて幸せに暮らしていることにしました。人とか鬼とか…生死さえ越えて、末永く幸せでいて欲しいです。

【朗読劇感想レポ】『朗読×和楽器 天守物語』感想レポ05

 

いつか円盤化していただきたいです!!

とても素敵な舞台だったので、ぜひとも円盤化していただきたいです! ダウンロード販売(視聴期間無期限で)でもよいので、また朗読×和楽器天守物語』を観られますように。

youtu.be

それからこの作品を観たときに思ったのが「広島にある厳島神社で公演してもらえたらいいのになぁ…」でした。 厳島神社と『天守物語』の雰囲気が、似合うと思うんですよー!! …難しいかなぁ。