こめなべ

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マンガ『ぽいぽいさま』第1巻ネタバレ感想-ほっこりするお話が詰まってます

こめなべ-20161206

星守る犬』も大好きでしたが『ぽいぽいさま』も好きになりました!

コミックシーモアで無料配信されていた時に、読みました。
マンガぽいぽいさま』(村上たかし著・集英社)第1巻。
表紙のイラストに、懐かしいような可愛らしさを感じて、ページをめくってみました。

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読み終わるまで気づかなかったのですが、『星守る犬』を描かれた方だったんですね!!

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星守る犬』は大好きで、私は読んで息が止まりそうなくらい泣きました。
『ぽいぽいさま』も、心温かくなる物語が詰まっていて、もう…本当に…好きです。

今回は、マンガ『ぽいぽいさま』第1巻ネタバレ感想を書きます。
苦手な方はご注意ください。

マンガ『ぽいぽいさま』第1巻のざっくりしたあらすじ

大量のゴミで溢れかえったその場所は、ゴミ屋敷ではなく神社。
御御神社(ごみじんじゃ)の、神主・賀茂朝明(かもちょうめい)は、天命を終えていないゴミを集めて、神社に連れ帰っているのだ。

朝明曰く、

「この世に生み出されるものは
もれなく「天命」というものを授かっておる
「もの」は全ての役目を果たし
天命を全うしてこそ初めて「御美(ごみ)」と成る
ここにあるのは「ゴミ」ではない
役目を未だ果たし終えず「御美」に成れないものたち」

>引用元:マンガ『ぽいぽいさま』第1巻 12ページより

そんな彼らの役目を手助けすべく、神社が人を呼びこみ、その人に相応しいものを、朝明たちが手渡してあげる。

最初は「ゴミ」と戸惑う人々も、この神社で出会ったものと、不思議な体験をしてゆくことで、新しい視点を得て前向きに生きてゆくのだった。

ゴミ屋敷のおばあちゃんのお話に号泣しました

1巻の中で、私が一番好きなのはゴミ屋敷のおばあちゃんのお話です。
ざっくり物語を説明しますとー…

その家は、ニュースにまで取り上げられるほどの、ゴミ屋敷。
そこに住むおばあちゃんは、昔から物を拾って来ては、大事に持っています。

おばあちゃんは誰に何を言われても、捨てることをしません。

ある日、御御神社に「幼い頃に捨てられた、おもちゃのロボットを探したい」という男性が現れます。
その話を聞いた朝明は、先日出会ったおばあちゃんを思い出しました。

ゴミの回収に行った先で、出会った彼女は、おもちゃのロボットを持ち帰ったのです。
物の気持ちがわかる朝明は、無口なおばあちゃんの気持ちも察することができました。

彼女は昔、小さい息子を病で亡くしていたのです。
息子の衣服に残る匂いで、彼を思い返していたが、貧しい生活を送っていた為、すぐに匂いの残る物は無くなってしまいました。

以来、外に出て“誰かが使った痕跡のある物”を集めることで、亡くした息子の面影を、そこに見るようになったのです。
もう居ない息子との疑似生活を続ける内、拾ってくる物も増えました。

朝明はおばあちゃんの想いを汲み取り、おもちゃのロボットを探しに来た男性と一緒に、家を片付けてあげました。
その後、男性はお目当のロボットを貰い、大切に抱えて帰って行きました。

彼にとって、そのロボットは“愛情の象徴”だったのです。
これから生まれて来る子どもと向き合う力を、ロボットが授けてくれたのでした。

朝明はさらにおばあちゃんの家を“思い出博物館”として、公開することにしました。
いろんな人が、おばあちゃんの家を訪れて遊んでいきます。
おばあちゃんはその中に、息子の姿を見て幸せそうに笑うのでした。

心が温かくなるお話がいっぱいなのでいつか映像化されたらいいのに

この後おばあちゃんは、ロボットを貰った男性とも仲良くなり、奥さんと生まれた子どもとも交流が始まります。
それはまるで、亡くなった息子が成長して、お嫁さんと孫を連れて戻ってきたようで…。
おばあちゃんの気持ちを想うと、泣けて泣けて仕方ありませんでした!

息子さんの面影だけを頼りに生きてきたおばあちゃんが、久しぶりに感じた人の温もりです。
どれだけ幸せだろうと、思って。

おばあちゃん、朝明さんに出会えてよかったね!と、ただただ涙が溢れました。
村上たかしさんの描かれる物語、本当に大好きです!!
この作品もいつか、実写化されたらいいなぁと思います!!