こめなべ

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【声劇台本】イケメン上司と口説かれ部下の攻防戦

今回の『イケメン上司と口説かれ部下の攻防戦』は声劇台本と、合わせて短編も掲載しております。どちらもおなじシチュエーションの作品です。

声劇台本は、男性目線。短編のほうは、女性目線となっております。お時間あればぜひ、両方楽しんでいっていただけると喜びます。

声劇台本】イケメン上司と口説かれ部下の攻防戦

演者:男性・1人(年齢:40代)
※今回ヒロインのセリフは、短編版のほうに書いてありますので、こちらでは省略してます
※SEは効果音のこと(あってもなくても構いません)

時間:2分~4分程度
演じる速度や、間合いによって異なります

場所:居酒屋
時間:夜
状況:仕事帰りに一杯やってる

演者側の状況:
男はヒロインを口説いている最中

よい返事をもらうべく、クリスマスに予定を立てて誘っているところ 口調はチャラい感じだが、誠実

SE:居酒屋の喧騒

仕事終わりに、誘って悪かったな。
お前と飲みたくてさ。

おう。 もちろん、俺のおごりだ。

ここは、つまみも美味いから
食いたいものあったら、頼んで。

あ。 お前、日本酒もいけたよな?
だったら、オススメがあるんだ――。

そんなに警戒しながら飲むなよ。
送り狼になったりしないから。

え? わかってるって?
(ぼそっと)そんなに信頼されても、困るんだが。

なぁ?24日もつきあってくれるんだろ?

SE:スマホの着信音

スマホを手に持ち)
はい。 ああ。
予約、取れた。ダブルを1室。

そう――。
ああ、じゃあな。

SE:通話終了音

ん? どうした?
お前――、 顔真っ赤だぞ?!
おい、酔ったのか?
え? 違う??

(察して)ああ。 今のね、妹。
今週末、こっち来るからホテルの予約、
頼まれたんだ。

聞いてないって?
でも、耳まで赤くなったぞ?
――カワイイなぁ。

(色っぽく)俺の告白にOKしてくれたら、
予約とってあげるよ。

SE:キス音(頬に軽く)

― 終幕 ―

【短編】イケメン上司と口説かれ部下の攻防戦

最近、上司に口説かれている。
40代、独身、役職つき。
部内でも割と人気のある男性なので、正直悪い気はしない。

今も、仕事帰りに居酒屋で一杯に付き合っている。
しかし、「なぜ、私?」という気持ちがぬぐえないのも事実。

「そんなに警戒しながら飲むなよ。送り狼になったりしないから」

「わかってます!」
女性に誠実であることは、職場で見てよくわかっている。
だから余計に、私を真剣に口説いてこられるのか、わからない。

「なぁ?24日もつきあってくれるんだろ?」

「それは…」と、答えようとしたとき、上司のスマホが鳴った。
「ちょっと失礼」とばかりに、しなやかな人差し指を立てて電話に出る、上司。

「ああ。予約、取れた。ダブルを1室。そう――」

上司の口から出た言葉に、私の妄想がフル回転を始めた。
クリスマスの話をした流れからの、ホテル予約?!

通話を終えた上司が、完熟トマトな私の顔を見て吹きだす。

「今のね、妹。今週末、こっち来るからホテル予約頼まれたんだ」

私は恥ずかしさをごまかすため、持っていたジョッキを勢いよく煽った。

「俺の告白にOKしてくれたら、予約とってあげるよ」
そう囁くと、上司は私の頬に軽くキスをした。

― 終幕 ―