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【声劇台本】堅物従兄は攻略が難しくて挫折しそうです

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今回の『堅物従兄は攻略が難しくて挫折しそうです』は声劇台本と、合わせて短編も掲載しております。どちらもおなじシチュエーションの作品です。

声劇台本は、男性目線。短編のほうは、女性目線となっております。お時間あればぜひ、両方楽しんでいっていただけると喜びます。

罫線 花黄色1

演者:男性・1人(年齢:30代)
※今回ヒロインのセリフは、短編版のほうに書いてありますので、こちらでは省略してます
 [ ]内のヒロインの動作は、参考文のため音声化は不要です。
※SEは効果音のこと(あってもなくても構いません)
時間:2分~4分程度
演じる速度や、間合いによって異なります
場所:ヒロインの部屋
時間:日中
状況:ヒロインに、パソコン操作などを教えている
演者側の状況:
男はヒロインと付き合っているが、キスもまだの健全な関係
いとこ同士というこもあり、進展の機会をうかがっているところ
クリスマスに誘おうと思っているが、なかなか言い出せずにいる
理性的でカタい印象のしゃべり口調。感情表現が下手

声劇台本】堅物従兄は攻略が難しくて挫折しそうです

【場所】ヒロインの部屋
SE:
時計の音。遠くに家の外の喧騒。

[ヒロイン、ぼんやりとノートパソコンのキーボードを叩いている。]
SE:キーボードを叩く音

コラ。 手が止まってるぞ。
今日中に、レポートを仕上げるんじゃなかったのか?

まとめる手順は決まったんだから、あとは入力だけだろう。

甘えた声を出してもダメだ。
俺は、手伝わないぞ。

SE:プリンターの出力音

(出力した紙を確認しつつ)ココとココ。 誤字がある。
あと、ここの文章は――。
ちょっと、赤ペン入れていいか?

うん。
この文章は前に持ってきたほうが、流れがいい。
それと――。 また誤字だ。

教授はそこまで細かく見ないって?
そういう問題じゃない。

提出する資料は、完璧でないと。
今からクセをつけておけば、社会人になったとき楽だぞ?

よし。
赤を入れた部分を、修正だ。

文句ばかり言うな。
お前はまだ大学生なんだから、
学業を優先するのは当然だ。

(ドキッとして)なっ!?
おねだりは、成果を出してから言え。

SE:スマホの着信音
[ヒロイン、電話相手と歓談]

(ムッとして)おい。
なに勝手に、クリスマスの予定入れてるんだ?

SE:通話終了音

(ぼそっと小声で)まったく、俺の気もしらないで――。

(拗ねたように)恋人がいるんだから、
常識的に考えろ。バカ。

SE:キス音(手の甲に軽く)

― 終幕 ―

【短編】堅物従兄は攻略が難しくて挫折しそうです

賢くて、クソ真面目で、ちょっと不器用な従兄。
私は子どもの頃から、彼が大好きだ。

「好き」と言い続けて、はや十数年。
根負けした従兄が、彼氏になると言ってくれたのは、私が成人した日。
それ以来、従兄は私と付き合っている。

「彼女の部屋にいるっていうのに、勉強ばっかりでつまんなくない?」

「お前はまだ大学生なんだから、学業を優先するのは当然だ」

「がんばる彼女に、ご褒美のキスは?」

「おねだりは、成果を出してから言え」

付き合い始めて、数か月。
残念ながら、いとこの距離感を越える出来事は全くない。

「やっぱり、私じゃダメなのか――」
つぶやいた弱音を掻き消すように、私のスマホが鳴った。

相手は大学のサークル仲間。
クリスマスに合コンをするから、人数合わせに来いという。
予定のない私は「24日ね、行く!」と、答えた。

「おい。なに勝手に、クリスマスの予定入れてるんだ?」

従兄が私の手からスマホを取り上げ、通話終了ボタンを押す。
急に彼氏の表情になった従兄に、私は驚いて息を飲んだ。

「恋人がいるんだから、常識的に考えろ。バカ」

スマホを返した私の手の甲に、従兄は拗ねたようなキスを落とした。

― 終幕 ―