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ドラマ『検事の本懐』ネタバレ感想-ガッツリとした骨太の物語!

こめなべ-20170117

佐方貞人さんが正義の女神みたいな雰囲気で惹かれました

2016年12月3日(土)にテレビ朝日で放送された、ドラマ検事の本懐』を見ました。 出演は上川隆也さん、松下由樹さん、本仮屋ユイカさん、和泉崇司さん、山口馬木也さん、矢島健一さん、正名僕蔵さん、手塚とおるさん、六平直政さん、真野恵里菜さん、黒田福美さん、寺田 農さん、中原丈雄さん、伊武雅刀さん。

今回初めて放送されるものかと思えば、"佐方貞人シリーズ"の第3弾。 前2作品を見逃しているだなんて、悲しい…そう、うなだれてしまうくらいに見入ってしまうドラマでした。

主演の上川さん演じる・貞人さんが、凛として…なんだか正義の女神みたいな雰囲気を持っておられて、惹かれます。 検察の振りかざす正義は、冷たくてトゲトゲしていて苦手ですが、貞人さんの語る正義は、やわらかくて温かい感じがするので親しみが湧きました。

今回は、ドラマ『検事の本懐』のネタバレ感想を書きます! 結末を含みますので、苦手な方はご注意ください。

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ドラマ『検事の本懐』のざっくりしたあらすじ

米崎地方検察庁の検事・佐方貞人(上川隆也さん)は、上司の筒井義雄(伊武雅刀さん)から、同僚の庄司真生(松下由樹さん)と共に東京地検特捜部へ、捜査の手伝いに行くよう命じられる。

現在、特捜部では大物代議士・大河内定和(寺田農さん)と、技術技能支援財団の代表理事・増元敬清(六平直政さん)の贈収賄について調べていた。 ところが、重要参考人経理担当・園部勝也(稲田龍雄さん)が自殺してしまう。

新たな手がかりを掴むため、特捜部は技術技能支援財団の強制捜査に踏み切る。 パソコンデータや書類などを持ち帰り、一つづつ領収書と照らし合わせてゆく検事と事務官たち。

真生が、園部の手帳から裏金の流れを掴み、お金の運搬役となったらしい人物として葛巻利幸(手塚とおるさん)が浮かび上がる。

葛巻は、貞人も気になっていた人物で、彼の机の上にあった付箋紙を、独自に調べていた。

事情聴取の時間になっても現れない葛巻に、業を煮やす主任検事の輪泉琢也(正名僕蔵さん)。 貞人は輪泉から、葛巻の従兄・岩舘啓二(春田純一さん)の取調べを任される。

素直に事情聴取に応じる岩舘だったが、葛巻と連絡を取ったことはないと言う。 長い取調べが続く中、母親の入院している病院へ行きたいと、岩舘は貞人に願い出る。 貞人は輪泉の命令を無視して、強行手段で岩舘を送り出した。

数日後、岩舘が自ら検察へやって来て、貞人のおかげで母親の死に目に会えたこと、そして葛巻と連絡が取れたことを告げる。 貞人が担当してくれるなら、葛巻を出頭させるようにする…というのだ。

出頭してきた葛巻は、自らが現金3千万円を運んだことを認める。 その証言に違和感を覚える、貞人。 輪泉は葛巻を切り札に、大河内と増元を落とそうと躍起になっていた。

裏付けを取らないままに、進んでゆく捜査に納得の出来ない貞人は、葛巻の担当から外されてしまう。 代わりに担当になったのは、真生だった。 真生は、引き継ぎの確認ということで、貞人が捜査できる1日の猶予を作る。

現金の受け渡しのあった日の足取りを追う、貞人と事務官の加東栞(本仮屋ユイカさん)。 葛巻の証言では、菓子折りに現金を詰めて運んだということだったが、その菓子折りは別人の物であることがわかった。

葛巻は昼食をとった際、隣り合わせた人の同じ店の紙袋を持って、大河内議員の元へ運んでいたのだ。 真実を告げるよう促す貞人に、葛巻は増元から証言を指示されたと告白する。

現金の受け渡しは、園部が行なっていた。 真生の働きで裏付けも取れ、園部が隠し持っていたICレコーダーから、その当時のやりとりが明るみに出る。

観念した大河内と増元は、遂に特捜部に逮捕された。

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正義とはなんだろう?

ガッツリとした骨太の物語で、見応えがありました!!

それにしても、政界を揺るがす裏金問題で、“正義”を唱える特捜部が、なんだか一番悪に見えて仕方ありません。 輪泉さんは検察の看板取っ払ったら、恐喝じゃないですか?

巨悪の前には、犠牲もやむなし…な考え方に納得できない部分を、貞人さんがズバッと「それは違う!」と言い切ってくださるから、気持ちいい!! いかんせん、その言葉が上の人たちに1ミリも届かないのが、悔しいです。

見ている世界が違う…と言われればそれまでですが。 一体、いつからそういう考え方になってしまうのか。

貞人さんのような感性の持ち主のほうが、稀なんでしょうか? 人間らしくてとても好きです、貞人さん。

ポーカーフェイスで感情は読み取れないものの、滲み出ている優しさとか。 ギャップがたまりません!!

ギャップといえば…この事件の間に、貞人の父・陽世(中原丈雄さん)の横領事件が絡んでくるのですが…その事件を調べていた記者・兼先守(山口馬木也さん)にも萌えました!

最初は胡散臭い記者だなー…と、嫌なイメージしかなかった、兼先さん。 ところが嘘っぱちの記事を書くのではなく、しっかり取材を重ねて裏付けを取ってから書くというスタイルに、誠実さを感じました!

さらに陽世さんが“墓場まで持っていく”と誓った謎を解き明かしたとき、兼先さんは記事にするのを諦めるのです。 「俺には書けない」と言って。

「なに?!スッゴイいい人だったんじゃん!!疑って、ごめんなさい!!」と、去りゆく背中に向かって叫びました。 こんなに印象の変わったキャラクターは、兼先さんだけです。

個人的には貞人さんと、兼先さんがこれからも何かの用で関わって、物語が展開していくといいのにな…と、思います。 なんとなく、良い友人になれそうな雰囲気だったので。

シリーズものとのことなので、また次回作が見れますようにと、期待しています!!

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