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マンガ『ディア ブラザー!』全5巻ネタバレ感想…個性的な兄妹が面白い!

こめなべ-20160703

マンガ『ディア ブラザー!』は個性的な兄妹が面白い!

マンガ『はぴまり Happy Marriage!?』(円城寺マキ著・小学館)を読んで、円城寺マキさんのファンになり、『ディア ブラザー!』(全5巻)も読んでみました!

ちょっと複雑な家庭の事情で、全員苗字はバラバラですが、兄妹(弟)の4人が描かれています。 主人公は、長女の小松 桃(コマツ モモ)。どんくさくて男を見る目がなく、いつも痛い目にあってしまう女のコ。

長男の松田 銀(マツダ ギン)は、一番上のお兄ちゃんで料理上手。 次男の本田蒼吾(ホンダソウゴ)は、二番目のお兄ちゃんで桃のことをとにかく気にかけている。 三男の鈴木碧葉(スズキアオバ)は、末っ子で甘えん坊。

4人とも個性豊かで、しかも美形!! 妹(姉)想いの兄弟に囲まれている桃が、うらやましくなります。 「あぁー…こんな兄弟がいたらなー…」って、思わずにはいられないくらい。

今回は、マンガ『ディア ブラザー!』全5巻ネタバレ感想を書きます。 苦手な方はご注意ください。

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マンガ『ディア ブラザー!』全5巻のざっくりしたあらすじ

父親を事故で亡くした小松家は、身体の弱い母が4人の子どもを育てることができないと、長女の桃を残し男の子3人を養子に出した。 それぞれ別の場所で育った、長男の銀、次男の蒼吾、三男の碧葉は、桃の婚約を知り集まることに。

再会して早々、桃の婚約者に難癖をつける銀、蒼吾、碧葉。 3人は独自に婚約者の素性を調査し、男が金目的であることを突き止めていた。 破談に持込み、桃を守る3人。

ところが桃は、母が亡くなった時に誰も来なかったことで、銀、蒼吾、碧葉を憎んでいた。 3人に冷たくあたることもあったが、婚約者に騙されていたことで、傷つき落ち込む桃。

それを見かねた3兄弟は、桃と同居することを決意。 桃は辛い時、助けてくれた兄弟たちに、少しづつ心を開いてゆく。 また、別の場所で育ったが故に、行き違っていた想いも知ることになる。

しかし、桃は蒼吾とだけはいつまで経っても、ギクシャクしてしまう。 子どもの頃の印象と、現在の蒼吾がかけ離れているからだ。 それどころか、不器用なりに自分を想ってくれる蒼吾に、桃は惹かれはじめていた。

桃の気持ち…そして自分の気持ちに気づいた蒼吾は、桃に見合いを勧める。 だが、「折角再会したみんなと、すぐに別れるのは嫌だ!」という桃の意見を尊重し、見合い話は保留に。

兄弟喧嘩を繰り返しながら過ごしていたが、ある日蒼吾が事故に遭う。 それを目の前で見ていた桃は取り乱し、蒼吾を失いたくないと強く感じ、改めて自分の想いを自覚する。

桃の会社に勤める本田さくら(ホンダサクラ)にも、兄が居た。 しかし突然家を出てから、連絡が取れずにいるという。 その話を聞き、自分も兄たちと別れたときの気持ちを思い出し、共感する桃。

ところが、さくらの探していた兄が蒼吾だとわかる。 蒼吾を連れ戻そうとするさくらだったが、彼女の抱く恋愛感情に応えられない蒼吾はそれを断る。

さくらへの対応を見て、妹の自分では蒼吾に好きになってはもらえないと悟る、桃。 そんなとき、銀と蒼吾が父の連れ子で、桃は母の連れ子。 碧葉が父と母の間に生まれた子どもで、桃と蒼吾の間に血縁関係が無いことがわかる。

血の繋がりが無いとわかった途端、兄妹ですらいられなくなるのではないかと悩む、桃。 桃は蒼吾を忘れるために、蒼吾の元同僚・有末志信(アリスエシノブ)と付き合い始める。

銀と碧葉は自分の想いに蓋をして、無理に明るく振る舞う桃を心配する。 そして蒼吾に「このままでいいのか!?」と、ハッパをかけた。 桃が蒼吾を想い、蒼吾もまた桃を想っていることに、2人は気づいていたのだ。

蒼吾はもう1つ秘密があった。 それは母親を亡くし、そのことで精神を病んでしまった父親が子どもを育てられなくなったため、小松家に引き取られていたのだ。 家族の中で唯一誰とも血の繋がりの無い自分の立ち位置に、悩んでいた。

桃が「お兄ちゃん!」と呼んでくれたから、桃の兄でいることで自分の存在意義を見出し、生きてこられたという。 けれど有末との結婚を聞き、自分の本当の気持ちに嘘のつけなくなった蒼吾は、桃に「好きだ!」と告白。

2人はようやく互いの想いを伝えて、結ばれるのだった。

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ジェットコースターみたいな恋物語にドキドキハラハラ

一気読みしました。 面白かったー。 これはまた、『はぴまり~Happy Marriage!?~』とは違ったじれったさというか、「なんで好きあってるのに、離れていくのさー!!」というもどかしさのジェットコースターが楽しかったです。

兄と妹という枷が外れたときも、「よーしっ!何も障害はなくなったのね!ゴーゴー!!」と思ったのに、妹でさえいられなくなったら…というジレンマに陥って、もがく桃にヤキモキヤキモキしました。

蒼吾が蒼吾でまた、変にマジメなもんだから…桃とのすれ違いがどんどん大きくなっていって、ややこしさが増していくんですよね。 そこもまた読み応えがあって、楽しくもあるのですが←どっちやねん

私が桃だったら、途中で発狂してそうだな…と思います。 蒼吾を好きだと気づいて、近づけたかと思ったら突き放されて。 離れなきゃいけないんだと思ったら、優しくされて。 それの繰り返し。

銀や碧葉がフォローしてくれたり、アドバイスしてくれるから乗り越えられたのかもしれませんが、まあ体力も気力もいる恋だな…と。 あと諦めない心?

後からわかることですが、蒼吾のほうがずっとずっと先に桃に恋していたらしいです。 蒼吾、よくがんばったなぁ。 大人の女性になった桃に再会して、どう接したらいいのかわからず戸惑って、ぶっきらぼうになってしまったところも、蒼吾の想いを知ってから読むととても愛らしく思えます。

不器用な桃と青吾を、陰ながら支えつつ、銀と碧葉も幸せになっていくんだろうなぁ。

現在、円城寺マキさん原作のドラマ『はぴまり~Happy Marriage!?~』が、2016年6月22日(水)からAmazonプライム・ビデオで独占配信されていますが、『ディア ブラザー!』も実写化される日が来るのでしょうか?

展開の早い物語なので、1話完結風にして連続ドラマにしていただけると、面白そうだと思うのですが…いかがでしょう。 主人公の桃はもちろん、銀と青吾、それに碧葉の3人はイケメン揃いなので、キャスティングも楽しみです!! イカン…妄想ばかり膨らんでいきます。